2017/6/15

「キティ」サンリオをEUが調査 競争妨害の可能性、ナイキなども

 【ブリュッセル共同】欧州連合(EU)欧州委員会は14日、人気キャラクター「ハローキティ」のライセンス元のサンリオが、EU域内でのキャラクター使用のライセンス供給や商品販売を巡り、競争を不正に妨げた可能性があるとみて正式調査を開始したと発表した。
 欧州委は、米スポーツ用品大手ナイキと、米テーマパーク、ユニバーサル・スタジオについても調査を始めた。
 欧州委は、ライセンスを受けた製造業者がEU域内で商品を販売する際、国境をまたぐ販売やインターネット通販を3社が制限し、EU競争法(日本の独占禁止法に相当)に違反した可能性があるとみている。

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東北大学特任准教授・弁理士
稲穂健市
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欧州委は、サンリオなど3社が、ライセンス業者がEU域内で商品を販売する際、国境をまたぐ販売やインターネット通販を制限し、「EU競争法」に違反した可能性があるとみているそうです。「EU競争法」は、EU域内で労働者、商品、サービスなどを自由に流れさせることも意図しています。

現時点の情報だけでは、具体的に何が問題とされたのかよくわかりませんが、EUは、「共通市場」の創設を最も重要な理念として掲げていますから、販売地域や販売形態の制限が市場統合を弱め、「競争を不正に妨げている」と判断された可能性はあります。

もしかすると、「ご当地キティ」が問題視されたのでしょうか?(欧州にも、ロンドン、パリ、ローマなどに「ご当地キティ」があるそうです。)まあ、数量的にさすがにそれはないでしょう。ちなみに、「ご当地キティ」(GOTOCHI KITTY)はサンリオの登録商標となっています(商標登録第5017312号など)。

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