2017/12/28

チケット転売サイト終了へ ミクシィ、家宅捜索受け

会員制交流サイト(SNS)「mixi」で知られるスマートフォン向けゲーム大手ミクシィは27日、子会社フンザ(東京)の運営するチケット転売サイト「チケットキャンプ」の事業を来年5月末に終了すると発表した。
 フンザはジャニーズ事務所の持つ商標をサイトで不正使用したとして、兵庫県警から家宅捜索を受けたことが分かっている。ミクシィは道義的責任から事業継続が困難と判断。コンサートチケットなどのインターネット上での高額転売が社会的に非難されている状況にも配慮したとしている。
 ミクシィ社長兼フンザ取締役の森田仁基氏は月額報酬全額を6カ月自主返納する。

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東北大学特任准教授・弁理士
稲穂健市
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ミクシィの子会社フンザの運営するチケット転売サイト「チケットキャンプ」の来年5月末での事業終了が発表されました。その契機となったのは、今月上旬、フンザがジャニーズ事務所の商標権を侵害しているなどの容疑で兵庫県警から家宅捜索を受けたことです。


具体的には、ジャニ―ズ事務所は「興行場の座席の手配」などのサービスについて「ジャニーズ」を商標登録しているため(商標登録第3016145号)、フンザによる「ジャニーズ通信」の運営などがその商標権を侵害している疑いがあると判断されたのです。


昨日同社が公開した調査委員会の報告書によると、阪急電鉄の登録商標「宝塚歌劇」(商標登録第4791429号)の商標権侵害も疑われていたようです。そして、ジャニーズ事務所や宝塚歌劇団の関連会社から「チケットが高額転売されていることに対するクレーム」を複数回受けていたのにもかかわらず、何の対応もしなかったとのことです。


さらに、本日、京都府警が電子計算機使用詐欺容疑でフンザとチケット転売業者を家宅捜索していたという報道が飛び込んできました。フンザは売上額の高い大口の転売業者に対して出品手数料をゼロにするなどの優遇措置を行い、不正転売を助長させた疑いがあるそうです。事業継続を困難にさせるまでの「道義的責任」の本質は、どうやらこちらにあったようですね。


知的財産権に関するトラブルがサイト閉鎖にまで発展したという点では、DeNAが運営していた医療情報サイト「WELQ」などのキュレーションサイト閉鎖の騒ぎを思い出させます。「法律違反」はもちろんのこと、「モラル違反」が本質的な問題である点で共通しています。

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