2018/5/08

既婚者小遣い2年ぶり増 月2万7千円、賃上げ浸透

 明治安田生命保険が7日までにまとめた家計に関する調査によると、既婚者の小遣いは月平均2万7037円だった。2007年の調査以来最低だった昨年よりも1955円多く、2年ぶりに増加した。同社は企業による賃上げの影響が家計にも浸透してきたと分析している。
 男女別では、男性が昨年よりも2935円増えて3万4699円、女性は952円増加の1万9376円だった。ただ、希望金額は男性が4万8245円、女性は2万7984円と実情とは差があるため、食事代や電気の使用に気を使うなど節約意識が高い人が多かった。
 1世帯当たりの平均の貯蓄額は1203万円だった。

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エコノミスト
崔真淑
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最近の賃上げは、製造業だけでなく、サービス業や小売業といった非製造業でも顕著に進んでいます。例えば、運送業などはよく聞くニュースですよね。日本の働き手の約85%が非製造業であり、こうした業種で賃金が伸びていることがお小遣い伸びに繋がっていると考えられます。


しかし、記事をよーくみてほしいのは男女のお小遣い額の上がり方。男性は、女性にくらべて倍以上金額が伸びています。これは、賃上げが起きているといっても、やはり女性は男性に比べて非正規雇用者が圧倒的に多いことも影響しているでしょう。今年三月時点で男性の全従業員の正規比率78%。女性は42%と、圧倒的に差があります。また、正社員雇用が増えたといっても実は、この伸び方も男女で違いも出ています。男女の違いばかりを取り上げるのは、自身はあまり好きではないですが、やはり社会構造を見つめる上では欠かすことのできない要素と思います。引き続き、男女、年齢、地域間でどんな開きがあるのかをウォッチしつつ、番組でも伝えていけたらと思います!

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