2017/4/27

17年の原油価格、28%上昇 世銀予測、OPEC減産で

【ワシントン共同】世界銀行は26日、2017年の原油の平均価格が前年と比べ28・5%上昇し、1バレル=55ドルになるとの予測を発表した。価格を左右する石油輸出国機構(OPEC)やロシアなどOPEC非加盟国が減産に動いているためだ。
 価格は米国産標準油種(WTI)と欧州の北海ブレント原油、中東のドバイ原油の平均で、18年はさらに9・1%上昇し、60ドルになると見込んだ。ただ、米国でシェールオイルの生産が想定以上に増えれば、価格が予測を下回る可能性があるとしている。
 天然ガスや石炭も含めたエネルギー全体の価格は17年に25・7%上昇すると予測した。

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博士(経済学)・帝京大学経済学部教授・慶大経済学部非勤
宿輪純一
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大体、原油価格の予想は難しい。2007年に147ドルまで行ったときに、2016年に26ドルまで下がることを予想できたであろうか。そして、いまや米国が原油生産1位である。
OPECは纏まらない組織で有名であった。それが、米国という"共通の敵"ができたために、ロシアも加えて纏まることができた。(そもそも価格操作をやっていいのかという基本的な疑問もあるが)

今後のポイントは、米国生産である。
トランプは環境よりも開発ということで、より破壊力が強いシェールオイル発掘法を認可する。それによって、米国の生産量が格段に上がる。
原油価格は、今後はトランプ次第なのである。


博士(経済学)・大学教授・エコノミスト・映画評論家:宿輪純一

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