2018.12.07

奈良の木って知ってる!?タケ小山も驚嘆の木の持つ不思議な力とは?

nmt事務局
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11月19日(月)から11月23日(金・祝)にかけて、奈良県庁「奈良の木ブランド課」課長の山中淳史さんに「奈良の木」の魅力について詳しくお話を伺いました!

◆奈良の木ブランド課とは?
「奈良の木ブランド課」は奈良県の荒井知事が命名されたという部署で、山中さんは、奈良の木のブランド化を目指して、いい意味でプレッシャーを感じていらっしゃるそうです。

山中「今、木は使われることが少なくなっていて、価格も安くなっている中で、ブランド化していくってどうしたらいいのかと思っていたが、奈良の木を知れば知るほど、その魅力を伝えていきたいとひしひしと感じている」

山中さんはプレッシャーを力に代え、多くの方に奈良の木の魅力を感じてもらうために、日々精力的に活動されています。
優れた木材である奈良の木は、吉野林業に代表される独自の育成方法で育てられます。吉野林業では、だいたい1haに木を10,000本植えるんだそうです(他のところでは3,000本)。これはなぜでしょう。

山中「木を植える数が少なければ日当たりがよく、大きく育つが、曲がって成長してしまうような弊害もある。密集して植えることで、とにかく上へ真っ直ぐ育てる。そこで綺麗な枝打ちをすると、周りに皮が覆われて、筋がなく、年輪が綺麗で長く真っ直ぐな木ができる」

この木の育て方の技術が、昔からお城や社寺などに好んで奈良の木が使われる理由、そして奈良の木のブランドを高めている要因なんですね。
10,000本の中から数百年もつ木を見極め、育てる技。まさに神業です。

◆奈良の木の意外な健康効果
奈良の木には、人のカラダに優しい効果があることが分かっています。
山中「菌やカビが増えにくい、ダニが逃げる、湿度を調整する、触っても冷たく感じない」
人に優しい奈良の木は、より健康に気を遣う施設、学校や病院での導入が求められそうな気がしますが。
山中「十津川村(奈良県)が木造の校舎を作ったのだが、その効果として『健康面だけでなく、傷つきやすい校舎を子供たちが大切に使うようになった。そして、校舎を大切にするだけでなく、人間関係も大切にするという気持ちが子供たちに芽生えた』と先生に教えてもらった」

木の温かみは子供たちの心も優しくしてくれるのかもしれないですね。

山中さんがスタジオに持ち込んでくれたのは「吉野杉のシート」 木をシートにすれば、施工がしやすい上、本物なので香りもします。名古屋に吉野杉のシートを全面に貼ったお店もあるのだとか。木をたくさん使ってもらうために、どうすれば奈良の木が使いやすいか、いろんな製品を開発して工夫をしているという訳ですね。

タケ小山もシートを手に取り「いい香り!価値あるものは違うね!」とその良さを実感していました。

◆奈良の木の特徴
改めて山中さんに奈良の木の特徴を尋ねると・・・
山中「年輪幅が細かく、密であるから、強さやたわみの少なさが特徴。あとは木目が美しい。そういう特長が注目され、いろんな人から"奈良の木を使いたい"と言われる」

最近では、建築家でハーバード大学デザイン大学院客員教授の長谷川豪さんが、奈良の木に惚れ込んで、奈良県吉野町の「吉野杉の家」を設計されました。「吉野杉の家」は吉野川のほとりにある民泊施設。2階には「朝日の部屋」と「夕日の部屋」という2部屋があり、まさに"屋根裏"のような構造なんだそう。日の光が木目に反射して飴色の光沢が綺麗で、時間が経過すればするほど飴色の深みは増していきます。

屋根裏のプロゴルファー・タケ小山は、「屋根裏っていうだけで俺が呼ばれている。泊まりたい!」と鼻息が荒くなっていました。

そして「吉野杉の家」のもう一つの魅力は、
山中「地域の方々が運営にかかわっている。それはお客様をお迎えするだけでなく、自分たちがいかに木を守り、育ててきたかを語りたいという想いから。地域コミュニティ活性化の機能も備わっている」

奈良の木の魅力だけでなく、奈良の木に関わる人々と接することも味わえる「吉野杉の家」、ご興味がある方はぜひ。

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◆奈良の木のブランド化に向けた取り組み
奈良の木の特長を生かした付加価値の高い製品を開発してみよう、という考えから、奈良の木で作った物をいくつかご紹介。

まずは、樹齢約270年生の吉野杉を使って製作された「スギバイオリン」一般的なスギ材は振動が長続きせず、バイオリン表板には不向きとされてきたが、まっすぐで細かい年輪の吉野杉だからこそ、通常材料と同程度の音響特性を発揮するバイオリンを製作することができたのだそうです。スギバイオリンを弾いた東京芸術大学の澤和樹学長も「弾けば弾くほどスギバイオリンの魅力を深く感じた」と絶賛。

山中「次の展開はコンチェルトを目指したい。弦楽四重奏を演じられるように、ビオラなどの楽器を揃えたい。あとはギターを作りたい」

吉野杉を使った楽器シリーズの続編が登場するのはそう遠くないかもしれないですね。

そして、山中さんがスタジオに持参してくれたのが「奈良の木のコップ」。あまりの軽さに西川アナも感嘆の声をあげていました。木でしか生み出せない柔らかさや手触りがなんとも素敵ですね!

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◆奈良の木のこれから
奈良の木ブランド課の山中さんが今一番伝えたい事とは・・・

山中「木に毎日触れていると、物を大切にしなければならない。もっと言えば、人を大切にしなければならない、ということをしっかりと感じ取っているので、その想いを多くの方に伝えていきたい」

その木が持つ不思議な力を伝えようと山中さんが用意してくれたのは「ヒノキの玉」。
ヒノキの香りは人を落ち着かせる効果があるのだそうです。そして木の玉を触っていると、なぜかずっと触っていたくなります。ヒノキの玉を持ったタケ小山は・・・

タケ「手に取ると、木の温かさと木の持つ不思議な力がある、と誰でも感じると思う」

自然と人間が木に寄り添う姿の表れ、とも言えるでしょうか。また、木は日が経つと香りも薄れてきますが、やすりをかけると香りが復活するのだそう。一回で使い終わるのではなく、大切に扱うことで自分と一緒に長く使い続けることができる・・・その木が持つ生命力を、このヒノキの玉からタケ小山が本能的に感じ取ったのでしょう。

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最後に、山中さんがこれから奈良の木でチャレンジしたい取り組みを聞いてみました。

山中「子供たちやご病気の方、高齢者の方に奈良の木を届けたい。木を使ってほしいところ、木を使わなければならないところを見つけて届けていかなければならない。そのために、病院や福祉施設、学校、家庭から"使ってよかった!"という声をたくさん集めていきたい」

奈良の木ブランド課のこれからの取り組みにも期待したいですね!

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さぁ、もう一度木に触れてみませんか。
 

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