「いい風呂の日」だから「風呂」特集! 平凡? いや選曲は非凡です!

「いい風呂の日」だから「風呂」特集! 平凡? いや選曲は非凡です!

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11月26日の「鷲崎健のヒマからぼたもち」(文化放送)、『タケスクリプション 日曜名曲集』の選曲テーマは、「いい風呂の日」にちなんで「風呂」でした!

鷲崎健「平凡なテーマですが非凡な選曲でお届けします(笑)。でも1曲目はどうなのかな、ベタなのかな?」

♪「おふろのかぞえうたあこがれ」/ビックリ・エレクトリック・カンパニー

鷲崎「『懐かしい~!』なんていう方も、ね」

鈴木純子「懐かしい~! 私の記憶の扉も開けていただきありがとうございます!」

鷲崎「1980年の曲です。80年にしては音もけっこう、新しいというか。作詞・作曲が高田ひろお・茅蔵人のコンビです。『茅蔵人』というのは佐瀬寿一さんの変名なので『およげ!たいやきくん』のチームですね。『およげ!たいやきくん』以外にもいろいろ作っていたんですが。

その佐瀬寿一さんのインタビューを見つけまして。YMOの影響もあって、イエロー・マジック・オーケストラにあやかって『ビックリ・エレクトリック・カンパニー』だったんです。『みんなのうた』とか児童向けの音楽番組いろいろありますけど、『ポンキッキ』は比較的、緩かったんですって。発注の何かさえ通過していれば割と好きに作らせてもらえた、って。

当時、ジョルジオ・モロダー全盛期だったので、Moogシンセサイザーをバリバリ使ったミュンヘンディスコっぽいやつをやっていいか、みたいな感じで作ったらしくて。電子楽器がまだ高価だった時代に自宅に持っていたらしいですね。リップスの『ファンキー・タウン』などの影響があったと。……ごめんなさい、今日は1曲1曲が長いのでこれぐらいで説明終わらせますけど。さて続きまして、時代がグーッと昔になります!」

♪「浪曲温泉」/あきれたぼういず

鷲崎「6分49秒ある音源ですけど、そんなに長く感じなかったと思います。あきれたぼういず、僕、大好きなんです。

時間がないので基本情報だけ(笑)。あきれたぼういず、昭和12年、1937年に結成されました。(メンバーは)川田義雄さん、後の川田晴久さんですね、美空ひばりを育てたと言われる。そして坊屋三郎、芝利英、益田喜頓……。第2期になると山茶花究さんが入られる。

日本のボードビルグループの始祖と言いますか。音曲漫才みたいなやつ、全体的に『ボーイズ芸』と呼ばれます。昭和10年に吉本(興業)さんが浅草花月をオープンさせて、12年にあきれたぼういずがデビューして。あまりの人気で、お客さんが日劇を三周り半した、という伝説があります。ジャズのフィーリング、ボードビル、カントリー、浪花節、そしてモノマネ芸みたいなものが融合されて。

ハワイの浪曲と言っているのにヨーデルが出てくる、長調でも短調でもない。不思議なゆらゆらしているおもしろさ、ジャズ風の浪花節、このグルーヴ感、エネルギーみたいなものがあのころ、もうあったんですね。昭和16年(の曲)なので、もう戦争に入りかけているころで、若干そういう箇所もありましたけど、すごく明るくて。僕らが思っていたそのころのイメージとはちょっと違う、という感じがします。

続きまして、(みんな)知っている曲をかけましょうね。知っている曲の知らないバージョンを!」

♪「Hot Spring(いい湯だな)」/ボブ・フリック

鷲崎「おもしろいでしょう。『Hot Spring』……『いい湯だな』ですね。ピーター・ポール&マリーと一緒にフォーク史を世界的に盛り上げた、ブラザーズ・フォアというグループがいて、そのメンバーであるボブ・フリックさんがソロになって、なんと1970年にいずみたくさんに弟子入りするという」

鈴木「わあ。だから歌詞に出てきた?」

鷲崎「そう。イズミタクサン、って。1973年に出た『My Country, My Home ボブ・フリック いずみたくを唄う』という(アルバムに収録)。CD化されていないので気になる方はレコードで探してほしいですね。編曲が『ルパン三世』などでおなじみ、我らが大野雄二先生。とてもおもしろいアルバムで……(自分がレコード)探したらそんなに難しくなかったな。ある程度出ていると思います。

本日最後はこちらでございます。お風呂特集でかけていいのかわかりませんが(笑)」

♪「"武蔵と小次郎"part4~アフリカ民族音楽"ソバヤ"」/タモリ

鷲崎「何が『武蔵と小次郎』かわかんないと思いますけど(笑)。part1はまだ、『武蔵め、遅いな』みたいなのがあるんですけど、4までいっちゃうとワケわかんない状態になっていますね。

1977年リリースのアルバム『タモリ』に収録されています。『笑っていいとも!』(放送開始)より前ですね。サングラスをかける前、アイパッチをしていたころだと思います。僕が気づいたころにはもう、『風呂屋の2階、ソバヤソバヤ』というのは、なぜかみんな知っている言葉で。金八先生1(3年B組金八先生 第1シリーズ)の最終回、謝恩会をやりますから集まってください、というシーンで生徒たちがやっていましたね。『ソバヤソバヤ』って。金八のドラマの中でやるぐらい、みんな知っているギャグだったんですね。

この曲の1分40秒、あと3分15秒以外、特に風呂屋は出てこないんですね(笑)。ずっと言っているようなイメージなんですけど。これがどういう形で流行ったのか……。『ポンキッキ』のブリッジで使われていた、とかありますけど。タモリさんのオールナイトニッポンのエンディングでも使われていて、山下洋輔トリオと渡辺貞夫と平尾昌晃を加えて、後半2時間ずっとソバヤをやり続けた、という伝説の回があるらしいですね。……ということで、お届けしました」

鈴木「すごい選曲でしたね!」

鷲崎「非凡な選曲でしたが、いかがだったでしょうか(笑)。来週もお楽しみに!」

 

「鷲崎健のヒマからぼたもち」は日曜午後2~4時、文化放送(AM1134kHz、FM91.6MHz、radiko)で放送中。radikoのタイムフリー機能では、1週間後まで聴取できます。

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鷲崎健のヒマからぼたもち

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