個人の金融資産の増加額、その8割が株式などへの投資を占めると判明。

個人の金融資産の増加額、その8割が株式などへの投資を占めると判明。

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12月27日(水)の「おはよう寺ちゃん」(文化放送)では、水曜コメンテーター・経済アナリストの森永康平氏と番組パーソナリティの寺島尚正アナウンサーが、個人の金融資産の増加額8割が株式などへの投資というニュースについて意見を交わした。

今後日本でインフレが定着するなら、今5割を超えている現預金がさらに2割ぐらい株や投資信託に移る可能性も

家計の金融資産を株式などへの投資が押し上げている。9月末までの1年間で資産全体の増加額の8割を投資関連の資産が占めた。日本とアメリカの株高や円安を追い風に、個人の資産全体が膨らみ、金融資産全体では2121兆円と過去最高を更新した。

寺島尚正アナ「こういうニュースが入ってきていますけど、森永さん、これはどうお感じですか?」

森永康平「これはやっぱり株高の影響が大きいと見ていますね。日経平均なんかを見てみると今年27%上場してバブル崩壊後の高値更新を狙っているレベルですと。アメリカもS&P500を見てみると今年24%ぐらい上昇して、過去最高値の更新を狙う位置に来ていると。その背景にはやっぱり円安がでかいと思うんですよね。アメリカ株が今24%上昇したって言いましたけども、これ円換算すると35%になるんですよ。円安ドル高の影響があるので。で、日経平均が高かったのも、円安で輸出企業の業績が改善されたってこともあるので、まず資産が増えたって言うのは株高のお陰ですと。株高をもたらしたのは、円安のお陰という風に考えていいかと思いますね」

寺島「年明けからは新しい少額投資非課税制度の『NISA』である『新NISA』が始まります。これにより『貯蓄から投資』の流れが加速する可能性があるという指摘もあるんですが、森永さん、この『新NISA』、どうでしょう?」

森永「そうですね、現行のNISAから比べると、大幅に拡充されるんですよ。で、年間で投資出来る金額も増えますし、非課税期間もほぼ無期限になってますから、非常に使い勝手が良くなったんですよね。なので、『新NISA』を契機に投資を始めるって人も増えるでしょうし、多くの方がいわゆる『積み立て設定』というものをするはずなので、1回投資をやるとあとは自動的に投資をしてくれると。そういう意味では貯蓄から投資への流れが定着する可能性は高いと思いますね」

寺島「またですね、資産別というのを見てみますと、投資信託が17.4%増の101兆円、株式が30.4%増の273兆円でいずれも過去最大です。現金・預金は1.2%の1113兆円で前の年と同様、全体の5割超を占めたといいます。この資産別の数字をお聞きになって、いかがでしょうか?」

森永「仮になんですが、今後日本でインフレが定着するのであれば、この今5割を超えている現預金、これがさらに株とか投資信託に移る可能性はあると。よくこの日本人が5割ぐらいを現預金で持っているから日本人は金融リテラシーが低いと指摘する方も居るんですが、私はそう思ってなくて、結局30年近くデフレ経済だったことを考えると、デフレの間って現預金で持っていると勝手に価値が上がっていくので、むしろデフレ期に現預金を多く持っていたっていうのは日本人がある意味リテラシーが高かった、逆にそういう考え方も出来るはずなんですよね。その仮説が正しいとすると、逆にインフレが定着すれば5割ぐらいある現預金がさらに2割ぐらいは株とか投資信託に向かっていくことは十分あると思いますね」

「おはよう寺ちゃん」は平日朝5~8時、文化放送(AM1134kHz、FM91.6MHz、radiko)で放送中。 radikoのタイムフリー機能では、1週間後まで聴取できます。

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