「SF黄金期 松本零士書き下ろしのラジオドラマ」 【アーカイブの森 探訪記#39】

「SF黄金期 松本零士書き下ろしのラジオドラマ」 【アーカイブの森 探訪記#39】

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文化放送の名物番組「セイ!ヤング」。
1977年11月30日の「佐々木いさおのセイ!ヤング」内で、
SFの巨匠 松本零士の作品『エメラルダス』のラジオドラマが放送されていた。
同氏の漫画原作を、本人がラジオドラマ台本に構成したようだ。

声優・アニメソング歌手として、若者の人気を集めていた佐々木いさお。
言わずとしれた名作『銀河鉄道999』の主題歌も担当していたことから、
このラジオドラマ企画が実現したのだろうか。

物語のあらすじは
「広大な宇宙を舞台に”真実の愛”を求めて旅する女性と
”信念に生きる”男性との出会いと別れを、幻想的な音楽と主体に描いて行く」
とある。

そして、さらに資料を調べていくと、
「エメラルダス」の続編「交響詩・エメラルダスII」も発見した。
こちらは1979年の放送、実に2年越しの続編だ。

資料によれば、1作目の「エメラルダス」は
全国の若者から大反響を呼び、雑誌に連載され、
さらにはレコードにもなったとのこと。
その人気から、今回は「セイ!ヤング」内の放送ではなく
春のスペシャルとして、1時間の特番になっている。
ラジオドラマがここまで展開されることに、当時のSF作品への熱が感じ取れる。
「エメラルダスII」の放送は待望だったことだろう。

『エメラルダスII』のあらすじはこうある。
「理想を求めて宇宙空間を行くクイーンエメラルダス号は
地球という星から発せられる異常波をキャッチしたが、
その中心地アトランティスでは誰ひとり気づいていない。
地球を救うべくアトランティスに急行したエメラルダス、
しかしそこで迎えられたのは……。」
まさにSFの王道といったストーリーを想像して、
思わずワクワクしてしまうあらすじだ。


ということで今回は、
松本零士書き下ろしのラジオドラマについて資料を発見した。
映像の無いラジオドラマ。
ストーリーと音楽でどのように「宇宙」を表現していたのか気になるところだ。
資料には、SFブームの雰囲気を感じる記述もあり、
ラジオドラマのレコード化には特に驚いた。

今後も文化放送に眠る資料から、
気になる話題をピックアップしていきますので、更新をお楽しみに!!

執筆:日比隊員

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■毎週水曜日 12時更新
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