「貧しい国ほど影響が大きい」移民・難民問題にもコロナ影響 ~6月25日「おはよう寺ちゃん」

「貧しい国ほど影響が大きい」移民・難民問題にもコロナ影響 ~6月25日「おはよう寺ちゃん」

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6月25日放送の「おはよう寺ちゃん」(文化放送)では、番組パーソナリティーの寺島尚正アナウンサーが移民問題のニュースを取り上げ、金曜コメンテーターでエコノミストの会田卓司氏に意見を求める場面があった。

前年比2.5倍の地域も

EU(ヨーロッパ連合)の域内に中東やアフリカから流入する移民・難民が急増し、スペインやイタリアなど沿岸国から負担軽減を求める声が強まっている。EUは24日から始まった首脳会議で対応を協議する予定だが、新型コロナウイルスの影響などで移民問題の議論は停滞しており、早期の解決は難しいと見られている。

 

「イタリア最南端のランペドゥーザ島では北アフリカのリビアなどから小型ボートに乗った数百から数千人の難民が到着するケースが相次ぎ、対応に追われています。ヨーロッパ国境沿岸警備機関によると、今年1~5月に移民・難民が違法にEUの国境を越えたケースは4万7100件。前年の同じ期に比べおよそ1.5倍に増えています」(寺島アナ)

 

コロナ流行による経済環境の悪化などが原因と思われるといい、「特に北アフリカからイタリアに通じる中央地中海ルートでは前年のおよそ2.5倍、1万5700件に達しています」と寺島アナが読み上げる。

 

対して会田氏は「コロナ問題というのは貧しい国ほど影響が大きいと思います。(ワクチンで)欧州の経済が再開していきますと、(北アフリカの)沿岸の貧しい国々と欧州の差が出てきて、移民が増加してくるのは当然です」と反応。

 

EUのダブリン規則によると、難民が最初に到着した国が、難民申請の手続きを担うことになっており、沿岸国、特にイタリアの負担が課題になっていた。そのため2020年9月には、各国が申請手続きを分担するか、難民資格が認められなかった人々の本国送還資金を負担するという新しい制度が提案されているが、コロナ禍に突入したこともあり、議論はほとんど進んでいないのが現状だ。

 

寺島アナの「これはどういう対策が必要なのでしょうか?」という問いかけに対し、会田氏は「やはりコロナ後の世界はコロナ前とは大きな違いがあります。これまで難民問題は雇用の問題でしたが、そこに感染拡大のリスクという問題が付け加えられることによって、移民問題がさらに大きくなってしまうおそれがある。ドイツやフランスなど北欧の豊かな国が、負担の大きい南欧の国を支えるという枠組みが必要です。これまでは財政政策は別々でしたが、ユーロ圏全体で大きな基金を作って、南欧でも支出が増やせるような仕組みができつつあるので、それを使ってこの問題を収めてほしい」と解決の糸口を示した。

 

「おはよう寺ちゃん」は平日朝5~9時、文化放送(AM1134kHz、FM91.6MHz、radiko)で放送中。 radikoのタイムフリー機能では、1週間後まで聴取できます。 またYouTube公式チャンネルではLIVE配信と、放送後にアーカイブでお楽しみいただけます。

【公式】文化放送 おはよう寺ちゃん – YouTube

2021/06/25/金 05:00-06:00 | おはよう寺ちゃん 5時~6時 | 文化放送 | radiko

2021/06/25/金 06:00-07:00 | おはよう寺ちゃん 6時~7時 | 文化放送 | radiko

2021/06/25/金 07:00-08:00 | おはよう寺ちゃん 7時~8時 | 文化放送 | radiko

2021/06/25/金 08:00-09:00 | おはよう寺ちゃん 8時~9時 | 文化放送 | radiko

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