
昭和の名俳優・森繁久彌に迫る! 【アーカイブの森 探訪記#48】
日々アーカイブス資料を読み進めていると、
当時から有名な歌手やスポーツ選手の名前をよく見かける。
昭和の歌姫である“美空ひばり”
先日惜しくもこの世を去ってしまった“長嶋茂雄”など
誰もが知っているであろう「昭和のスター」達が名を連ねている。
そんな中、筆者は一人の昭和を代表する俳優に注目して探訪を開始した。
その名は昭和の名俳優“森繫久彌”である。
森繫久彌といえば、昭和のエンターテイナーとして名を馳せてた。
森繁はムーランルージュに入団したのち様々な舞台に出演。
退団後は映画俳優として有名になり、ブルーリボン賞や日本アカデミー賞など様々な受賞歴もある。
そして、筆者は一つの番組に辿り着きました、それがこちらです!
「森繫久彌ゴールデン劇場」
1961年11月16日(木)20時~21時30分(初回放送)
第一部「あの唄、この唄、僕の唄」
第二部「幕間三十分」
第三部「ロマン誕生」
劇場仕立ての三分構成である森繫久彌のワンマン・ショウとして題した1時間半のラジオドラマ番組。
当時、この番組は本格ラジオドラマとして話題になっており、出演者や脚本家も有名な方が担当している。
特に第二部の脚本には、最近リメイクもされた「阿修羅のごとく」の脚本を手掛けた向田邦子が担当している。
(ちなみに、向田の脚本で森繫が演じている作品は多く、ご興味のある方はどんな作品があるか調べてみると面白いかと思います!)
この番組はオムニバスの一話完結形式であり、さらに読み進めていくと面白い発見があった。
それはQR通信でゴールデン劇場の資料を読み進めていた時・・・
第二部「幕間三十分」は向田邦子作の「色は匂へど」で、森繁が得意のアドリブを駆使して喋る(QR通信抜粋)との記載が・・!
この文章が気になりゴールデン劇場の台本を調べてみたら「色は匂へど」の台本を発見!
この話は「いくら容姿が整った女性でも、ずぼらな一面を表に出せば魅力的に見えなくなってしまう」という教訓を交えた話を森繫久彌が面白可笑しくナレーション混じりに語ったり演じたりしている。
こういった一人喋りのような回は珍しく、アドリブらしき部分もあった。
さらに、筆者が驚いたのは4行・5行ほどの長セリフがあったこと!
これにアドリブも交えて喋っていたとなると・・・
相当な分量であったことが伺える!
まさに森繫久彌のすごさを発見した台本であった。
次回も面白い番組を探訪していきます!お楽しみに!
執筆:郷津隊員
『文化放送アーカイブス』
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