
東京の地価が独り勝ちの状態!全国平均に比べ3倍の伸びに。
7月2日(水)の「おはよう寺ちゃん」(文化放送)では、水曜コメンテーター・経済アナリストの森永康平氏と番組パーソナリティの寺島尚正アナウンサーが、東京都の土地の価格が全国平均より3倍の伸びとなっているというニュースについて意見を交わした。
都内は普通に働いていると家が買えないレベル。今後25年で東京だけが人口増となり、地価の上昇はますます深刻に。
寺島尚正アナ「国税庁が昨日発表した2025年の路線価で、東京都の標準宅地の平均上昇率は全国最高の8.1%となり、全国平均の2.7%に比べ3倍の伸びとなりました。路線価は主要道路に面した土地1平方メートルあたりの標準価格で、相続税や贈与税の算定基準となります。東京都の平均上昇率は前の年から2.8ポイント拡大しました。上昇は4年連続で、比較可能な2010年以降では上昇率は最大となりました。これは、マンションの値上がりが主な要因となります。不動産経済研究所によると2024年度の東京23区の新築マンションの平均価格は前の年度よりも11%高い1億1632万円でした。開発用地が不足して発売戸数が減る一方で、人口が増えて住宅需要が拡大していて、受給が引き締まっていると言います。東京都の路線価は全国平均に比べ3倍の伸びということなんですが、森永さん、この伸びは凄いですね!」
森永康平「都内は普通に働いていると家が買えないというレベルまで来ているなと思いますし、やはりこの人が減っていく日本で何でこんなことが起きるのかというと、圧倒的な一極集中なんですよね。よく東名阪とかって言い方をしたりしますけれども、一昨年あたりに出た人口推計を見てみると2050年時点の人口を2020年から比較した時に東京だけは増えるんですよ。でも愛知は1割減って、大阪は2割減るっていう推計になってるんです。いわゆる日本の中でも大都市って言われてるところですら東京を除けばこれから25年ぐらいしたら人口が減っていく。そんな中でも東京は増えてますから、やっぱり結果的に地価に一人勝ちというものが現れるんだろうなと思いますよね」
寺島「この家賃の上昇ですが顕著でして、不動産情報サービスのアットホームによりますと
23区の単身者向けマンションの平均募集賃料は5月に初めて10万円を超えました。学生や若者には負担が重くなっています。東京圏に人口や企業が集中すると大規模災害時の損害も膨らみやすくなるという可能性もあります。東京に気軽に住めなくなる時代がやってくるってことなんでしょうかね?」
森永「そうですね。だからよく東京一極集中の解消みたいなことを政治の課題として掲げる時はありますけども、政策でって話じゃなくて結果的にそうなる可能性っていうのはここまで価格が上がると起きますよね。若者からしても住みづらいし、高齢者からしてもその価格で貸してくれるオーナーさんと巡り合えるのかっていう話も出てきますから。そうすると東京のちょっと周辺に電車で少し行ったところに人が流出する可能性っていうのは十分あり得ますよね」
寺島「お父さんの森永卓郎さんもおっしゃってた『トカイナカ』みたいなね」
森永「そうですね、その『トカイナカ』の定義は結構揉めるんです」
寺島「そうなんですか(笑)。……いや、だけれども本当に23区は特に高い。これからもさらに厳しくなりそうです」
森永「2、3年前に見た時よりも上がってますもん、どの物件見ても」
寺島「いや~、なんとかしてもらいたいというね」
森永「そうですね、そのうち政治家の中で『東京の地価を下げる』というような公約を掲げる人は出てくると思いますけどね」
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