
総裁選が前倒しとなる可能性も。どうなる自民党
ニュースキャスターの長野智子がパーソナリティを務める「長野智子アップデート」(文化放送・月曜日15時30分~17時、火~金曜日15時30分~17時35分)、8月11日の放送に政治ジャーナリストの角谷浩一が出演。石破茂首相が続投に意欲を示し、総裁選の前倒しの可能性が生まれるなどしている自民党の現在、今後について解説した。なお、この日、長野智子は休演となっている。
鈴木純子(文化放送アナウンサー)「自民党は8日の両院議員総会で、総裁選挙を前倒しするかどうか党内で確認の手続きを行う、と決定したんですね。前倒しが決まれば石破総理への事実上の退陣宣告となるため、総理が窮地に追い込まれるのは避けられません」
角谷浩一「自民党は今年、結党70周年です。党としての存続がかかっている、といってもおかしくないんですね。石破さんが辞めて総裁選になる、というのが全体の雰囲気にあるじゃないですか。じつはここからもう問題がいっぱいあって」
鈴木「ええ」
角谷「8日の両院議員総会は50人ぐらいしか出なかったんですね。出たのは言いたいことがある人、様子を見たい人ぐらいだった。批判はいっぱい出たけれど冒頭だけで記者をシャットアウトして非公開にしたんです。この段階で執行部に自信がないんだな、とよくわかった。だって責任政党と言っているくせに責任のないことしていてどうするんだ、と。堂々と国民に見せる勇気がない。その段階でダメ、というのがひとつ」
鈴木「はい」
角谷「これで逢沢一郎さんが総裁選をどうするか問題の委員長、みたいな役割をしているみたいですけど」
鈴木「総裁選挙管理委員会の委員長」
角谷「前例がない、どうしていいかこれから相談だ、といって、相談しても大した結論が出ない可能性がある。それから石破さんを追い込んで総裁選だ、となるけど、政治空白をつくってはいけない、と言いながらずっと政治空白は続いている。自民党は何をしているんだ、となる。選挙に負けた、数は衆参とも足りない。それなのに石破さんが続けられるのか、と不思議だけれど、これはこの小選挙区制度の仕組みがそうさせるんですね」
鈴木「ほう」
角谷「比例代表の議員がいることで数は足りないけど、野党が党としてまとまる方法があまりなくなった。野党が乱立したことによって、皆、少しずつ意見が違う。普通なら『野党でひとつになって自分たちで政権をつくろう』となるけど、そうならない。立憲民主党が国民からあまり支持されていない、というのがひとつある。今回の選挙で議席も増えていない。それから、もともと立憲民主党にも政権構想がない。野党がいままでヘナチョコだと思っていたけど、選挙制度の複雑さでなかなかひとつにまとまりにくいと」
鈴木「制度上の問題もあって」
角谷「そういうことが起こるようになった。そうなると少数与党でもやっていける、とわかった。去年の衆議院選挙から少しずつやっていたように、立憲、国民、維新と、秘密会合でちょこちょこ相談して法律を決めていこう、と。こうしたい、という自分たちの政党の政策を実現させる、ということをしていると、ちょこちょことしているだけで政権は維持できてしまうんですね」
「長野智子アップデート」は平日午後3時30分~5時00分、文化放送(FM91.6MHz、AM1134kHz、radiko)で放送中。radikoのタイムフリー機能では、1週間後まで聴取できます。
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