
八代目・松本幸四郎も主演で登場!名作ラジオドラマ”現代劇場”を紹介!【アーカイブの森 探訪記#62】
9月に入っても、まだまだ暑い日が続いておりますが季節は秋!
そして秋と言えば“芸術の秋!”
本来ならば、この時期は音楽を聴いたり、読書をしたり、いつもよりも芸術を嗜む季節です!
今回のアーカイブス探訪では、皆さんが少しでも“芸術の秋”を感じてもらえそうな番組をチョイスしました!
現代劇場 ラジオ・ファンタジー
「ジオ・ジオ物語」
昭和37年2月22日(木) 午前9時30分~10時00分
~ストーリー紹介~
主人公は‘ジオジオ‘というライオンの王様。
ジオジオは黄金色のかんむりを被っており、森の動物たちはかんむりが被ったジオジオを見ると、いつもこそこそと森の奥へ隠れてしまう。
みんなジオジオが怖いのではなく、ジオジオが被ったかんむりが怖かった。
そのためジオジオはみんなと話することが出来ず、つまらなかった。
ジオジオは次第に白髪が生え、目も次第に見えなった頃、一羽の灰色の鳥と出会う。
聞けば、灰色の鳥は自分の卵を蛇にのまれたり、川の中へ落とされたりしていた。
それを聞いてジオジオは良い案を思いつく!
自分が被っている冠の中に鳥の巣を作れば、みんな冠を怖がって鳥の卵に危害を加えることないと。
そして、徐々にジオジオは全く目が見えなくなるが、自分の冠の中で育つ鳥のヒナの声を聞いてジオジオはつまらないと思わなくなる。
ジオジオ役には歌舞伎役者の八代目・松本幸四郎。(現:十代目・松本幸四郎の祖父)
灰色のトリ役には俳優の岸田今日子。
そして“日本フィルハーモニー交響楽団”が音楽を担当してます。
この現代劇場「ジオジオ物語」、調べていくうちに放送音源を発見!
私なりにレポートをしていきたいと思います。
QR通信によると、このラジオドラマは大人も子供の楽しめる「空想物語」をテーマに音楽を作っていることが分かりました。
そのため、今後の展開に期待するようなドキドキ・ワクワクする躍動感溢れる曲調は使っておらず、どちらかと言えば「空想」=ファンタジー要素を前面に圧し出した曲調が多かったです。
具体的には、ジオジオが森の動物たちに怖がっているシーンまでは『おどろおどろしい曲調』。
ジオジオのかんむりに鳥の卵を作ろうとするシーンからは明るいディズニーのような『ファンタジーな曲調』と曲調にすごくメリハリを感じました。
またオーケストラの演奏により音に厚みが生まれると、シーンに没入しやすく感情移入しやすいなとも思いました。
さらにQR通信を読み進めていくと、スタッフ・キャストについても面白い発見がありました。
作曲・指揮・演奏者は“芥川也寸志”が担当。
調べてみると、なんとこの方、小説家・“芥川龍之介”の三男でした!
そして、このラジオドラマの元になった「ジオジオのかんむり」の作者の“岸田衿子”は岸田今日子さんのお姉さんであることが分かりました。
そんな豪華なスタッフにも大注目の「ジオジオ物語」
みなさんも”芸術の秋”にちなんで、この絵本をお手にとってみてはいかがでしょうか。
これからも引き続きアーカイブス探訪していきます。
お楽しみに!
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