朝日新聞の有識者3人の鼎談を取り上げ大竹「こういう有識者の意見が結構大事」

朝日新聞の有識者3人の鼎談を取り上げ大竹「こういう有識者の意見が結構大事」

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10月15日(水)の大竹まことゴールデンラジオ(文化放送)は、朝日新聞の「(考論 長谷部×杉田+加藤陽子)漂流する日本政治」を取り上げ、大竹まことがコメントした。

杉田敦・法政大教授 今回、公明党から、歴史認識や外国人政策と並んで、政治とカネについての要求を突きつけられ、連立離脱に至りました。しかし、この連立が壊れたら、自民党の議席にかなりの打撃となることは、以前から知られていました。組織票が減って、小選挙区でも連敗となる。それでも高市さんを選んだということは、非常に狭い視野でしか「戦況」を判断できなくなっていたのでしょう。もはや解党的出直しをするパワーすら残っておらず、身内を固めて古い自民党に戻ることしかできなかった。目を覆わんばかりの没落ぶりです。

長谷部恭男・早稲田大教授 石破茂首相をスケープゴート(贖罪(しょくざい)のヤギ)にしたことからすべてつながっています。ヤギさんは別に悪いことをしていない。だから「石破おろし」に対して「辞める必要ない」と内閣支持率が上昇したわけですが、悪いことをしたか否かは実はどうでもいい。「こいつが全部悪いということにしよう」とみんながまとまることにこそ、スケープゴートの意味があります。解党的出直しなどハナから誰も真剣に考えておらず、総裁選の候補者はこぞって「党内融和」を唱え、論戦も低調でした。そして、「自分たちの罪はすべてヤギさんが背負ってくれた。みそぎは済んだ」と、裏金議員が支える高市さんを総裁に選び、「傷もの」が党の要職につく。とても自然な流れです。しかし、あまりにも得手勝手な「身内の論理」はさすがに通らなかったということでしょう。

昨今の日本政治の特徴はニヒリズムだと思います。権力を握ることが自己目的化し、何のために権力を握るのかという目標や価値が蒸発してしまっている。先の参院選で議席を伸ばした小政党の党首は人気取りには長けていますが、あるべき社会像を描けてはいない。ただ権力ゲームが面白くて夢中になっている。しかも、政党助成金という多額の賞金までついてくるのだから これはもうやめられません。

杉田 衆参で、自公が少数になったにもかかわらず野党もメディアも自民党中心の発想からなかなか抜け出せなかったことが日本政治停滞の大きな要因です。憲法や原発などの政策で完全に一致しなければ連立できないかのように言われていますが、世界を見渡せばかなり考え方が違う政党が争点を限定して連立している。意見が異なる問題については基本的に現状維持とし、たとえば減税を中心的な課題として内閣を作ればいいだけです。

これまでそうした発想がなく今回公明党が離れても野党の動きが鈍いのは政党政治への理解が浅いからであり、もっと言えば依然として自民党を過大評価しているからでしょう。

砂山アナ(アシスタント)「本当にごく一部だけなんですけど、ちょっとピックアップして今の情勢により合うところをピックアップをしてみました」

大竹まこと「メディアも、もうこの総裁選前後で湧き上がってるというか沸き立ってるというのか、こういう時にこの朝日が掲載した有識者の方々のご意見というのは、とても俺は参考になるなあというふうに思うね。しかもこの加藤陽子さんっていう方は学術会議を」

砂山アナ「任命拒否されたうちの1人ですね」

大竹「6名のうちの1人。ちょっと中ぶらりんの状態なわけですよね。政府から金は出てるかもしれないけど、この学術会議っていうのが独立して、いろいろなことに意見を述べていくというか、考えをまとめていくのは、メディアとか政権とはもう一つ別の視点から声を上げるっていうことで、かなり俺は大事なことだなというふうに思うんですけどね。そのお1人ですけども、まずは長谷部さんのご意見。罪は石破首相に全部かぶせる形で石破首相をスケープゴートにしたと。この総裁選誰がなるか。政争に明け暮れて本質的なものを全部置き去りにして、悪いことは石破茂さんのせいにしとけばいいやという空気が流れて、石破やめるなの声が38%もあったのにそれを差し置いて。普通、この番組ではいってるけど、20%切ったら危険水域っていう話があるのにそこも全然意に介さずに、もういいんじゃない? あいつに責任を全部押し付けて、新しく生まれ変わって解党的出直しができるぞみたいな雰囲気を作ったと。その雰囲気に乗ってくんだけど、それで解党的出直しがあったのかと考えると、高市さんを中心に麻生さんとか今でも、ちゃんと派閥を維持してらっしゃると。何のために、派閥をなくそうって言ったかのかっていう論理もどっかに消えて、麻生さんという長老が自分たちの麻生派の人たちでちょっとこっちに入れた方がいいんじゃないか みたいなことで、結局高市さんが選ばれたということになるわけだよね。もう一つのご意見は法政大学の杉田さんのご意見かな。野党もメディアも自民党中心の発想からなかなか抜け出せないんじゃないかと。それが日本政治の停滞の大きな原因ですと。野党の中で原発の問題だとか憲法の問題だとか相違点はあるとそれでも欧州なんかを見てたらそういう相違点はあっても政策が一致するところだけで野党が動くということはあるわけだよね。日本を見てるとここだけは譲れないみたいな言動が、各首長とか党首とかそういう人たちが言ってるけど、野党連合っていうのは、そもそもそうしたものじゃないと。一致するところだけを見て繋がればいいんじゃないかっていうご意見だね。そうすると意見が異なる問題は基本的に現状維持と。例えば減税を中心的な課題として、今減税とか物価高が社会の大きな注目点になってるわけだから、そこだけでも合致すれば野党共闘はできるんじゃないかっていうふうに言ってるわけだよね。もう一つ加藤さんのご意見は立憲主義は守ってという意見。ファイティングポーズをとること自体は否定しませんが、立憲主義は守ってもらうことが最低条件です。ここが最低条件という線を加藤さんは考えているってことだよね。立憲主義を破壊しておいて将来のビジョンを語ってもらっても何もなりませんから。と。これは多分憲法の問題とか、そういう問題のことを指してるんだと思うけども、こういう有識者の意見みたいなのが結構こういう時には大事なんじゃないかなあと」

 「大竹まことゴールデンラジオ」は平日午前11時半~午後3時、文化放送(FM91.6MHz、AM1134kHz、radiko)で放送中。radikoのタイムフリー機能では、1週間後まで聴取できます。 

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