「丙午の2026年 日本経済の展望」
文化放送をキーステーションに全国33局で放送中「ニュースパレード」(毎週月曜日~金曜日午後5時00分~5時15分)
その日に起こった最新の話題を中心に、幅広い分野にわたってニュースを紹介しています。昭和34年の放送開始以来、全国のラジオ局の強力なバックアップで、特派記者のレポート、取材現場からの中継など、今日最も重要なニュースを的確に把握し最新情報を伝え続けています。
文化放送報道記者として国会、官邸を担当し、日夜取材活動で活躍する山本香記者が放送でお伝え出来なかった話題を取材後記としてお届けします。
2026年、経済が本格始動した。
株の格言で「辰巳天井午尻下がり」。丙午の2026年は波乱の年となるのだろうか。

1月5日の大発会で、日本取引所グループの山道裕己CEOがあいさつし、「ことしの干支は午で、相場の格言では『午尻下がり』と言われているが、日本企業の堅調な展開が見込まれており、個人消費の回復や企業の成長投資の促進、そして政府の成長戦略によって強い経済の実現に向けて相場が尻上がりになる展開を期待している」と述べた。
続いてあいさつした片山さつき財務大臣兼金融担当大臣も、丙午の丙は太陽、午は悠久の大地を表す最強の組み合わせだと指摘した上で、「女性初の総理としてガラスの天井を破りました。不詳、私も女性初の財務、金融担当大臣。もう政治の世界でも天井は破れております。今年の相場も天井を破って、日経平均も上々の各株価もさらにトピックスも天井破りの株価を更新することを心から期待する」と力強く語った。
記録的な株高となった2025年の流れを引き継ぎ、今年初の取引となった5日は、一時5万2000円台を2か月ぶりに回復する場面もあり、幸先の良い出だしとなった。
翌6日、経済三団体の新年祝賀パーティーが開催され、そこに集った日本を代表する企業トップからも日本経済の展望について明るい声が相次いだ。

西武ホールディングスの西山隆一郎社長は、「企業の業績は堅調。穏やかに進んでいくとみられる。株価については、政府の政策、企業の賃上げ努力、巧みな金融政策。この3つのツールががっしりそろえば最高値6万円を超える」との見方を示した。

ローソンの竹増貞信社長も、「急激な上下は好ましくないが、しっかり6万円まで上がっていく環境を期待したい」と述べた。
竹増社長は今年の経済見通しについて「3月にしっかりした賃上げをし、4月5月に中小企業や全国に広がっていく。それと相まって、2月のミラノ・コルティナ五輪、3月にはワールドベースボールクラシック、6月のサッカーワールドカップと、スポーツイベントで機運も盛り上がり消費も上向く」と予想。明るい展望を期待したいと述べた。
三井不動産の植田俊社長は、「アメリカの関税問題であったり、日々起きている地政学リスクがいろいろあるが、継続する賃上げと株高が下支えをして堅調な個人消費、設備投資が継続し、内需主導の穏やかな成長が続くと思う」との見解を示したうえで、「インフレによる物価高、どう克服して成長軌道に乗せていくか、今年は剣が峰だ」と指摘した。
明るい要素がある一方で、リスク要因も無視できない。
日中関係の緊張状態やアメリカのトランプ政権の動向など不安要素も存在する。年明けからアメリカによるベネズエラ攻撃で新たな緊張の局面が生まれたとことについて、日本商工会議所の小林会頭は、「予断を許さず、不確実性が一段と高まった」と警戒感を示した。その日本商工会議所が支援する中小零細企業の賃上げ動向がカギを握る。今年の大手企業の春闘は引き続き5%台が予想されるものの、中小零細企業の半分近くは依然、人手不足への懸念から支払い能力を超えた防衛的賃上げの状況から脱していない。
実質賃金は11カ月連続でマイナスとなった。企業は業績が堅調で景気は回復局面との見方が多いが、個人がそれを肌感覚で実感できるかどうかは見通せない。

