国会閉幕 波静か~ 6月15日ニュースパレード山本香記者取材後記

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文化放送をキーステーションに全国33局で放送中「ニュースパレード」(毎週月曜日~金曜日午後5時00分~5時15分)

その日に起こった最新の話題を中心に、幅広い分野にわたってニュースを紹介しています。昭和34年の放送開始以来、全国のラジオ局の強力なバックアップで、特派記者のレポート、取材現場からの中継など、今日最も重要なニュースを的確に把握し最新情報を伝え続けています。

文化放送報道記者として国会、官邸を担当し、日夜取材活動で活躍する山本香記者が放送でお伝え出来なかった話題を取材後記としてお届けします。

 

国会閉幕 波静か

 第208国会は6月15日に閉幕した。永田町では、国会の状況を波風に例えることがある。与野党対決が激しい時は「波風が高い」「波高し」などと表される。今国会は、全体的にみると「波静か」と言えるだろう。

 新規に政府が提出した法案61本全てが成立。これは1996年以来26年ぶりだ。夏の参議院選挙を控え、対決型の法案は避け本数も絞り込んだこともあるが、野党第一党の立憲民主党が対決路線から提案路線にシフトし、国民民主党が予算案に賛成したことも影響したことで、野党はうねりさえ起こす機会を逸したようだ。ただ国会開会前、自民党内では岸田総理大臣の答弁能力について150日という長丁場を乗り切れるのかと不安視する声が多くあった。答弁次第で自民党側に高波が押し寄せることも想定されたからだが、岸田総理は慎重に答弁を重ねることで大きな失点もなく乗り切った。野党の迫力不足にも助けられたのは間違いない。その岸田総理、持ち味の「聞く力」は野党に対しては封印。答弁では「検討を進める」、「議論していく」という言葉を繰り返すだけで、質問に立った野党議員からは「暖簾に腕押し」、「つかみどころがない総理」と苦しい言葉も飛び出した。

 波静かな国会も最終盤になると「物価高騰に対する無為無策」、「岸田インフレ」と言葉を強め、波風を立て始めた立憲民主党。細田衆議院議長のセクハラ疑惑報道も追い風に対決路線の封印を解き、2つの不信任決議案の提出に踏み切った。当初は単独提案ではなく他の野党との共同提案で不信任決議案提出をもくろんでいたのだが、賛同を示したのは共産党と社民党だけ。共産党との共同提案となると、また「立憲共産党」との批判を浴びることを恐れた立憲民主党は、共産党には声をかけず同じ会派を組む社民党との共同提案という形でお茶を濁さざるを得なかった。提出するとした日も二転三転。細田議長の不信任決議案については、7日の衆議院本会議で処理することを想定していたが、党内から「今週の週刊文春の記事を見てからの方がいいのではないか」という声が出たこともあり、9日に延期された。週刊誌報道頼みの消極的姿勢や、他党への根回し不足も影響。最大の見せ場づくりのはずが、野党内のすきま風を際立たせてしまった。

 通常国会は150日の会期を終えて、静かに幕を下ろした。この後は夏の大決戦、参議院選挙に突入することになる。高い支持率を維持し続けている岸田政権と自民党だが、これから本格化する値上げラッシュ、円安など経済状況の悪化はそのまま政府・与党に跳ね返る。1998年の参議院選挙期間中、「恒久減税」の一言で、楽勝ムードに民意の逆風を受けて惨敗してしまった橋本元総理の例もある。その時に躍進したのが前年に立ち上げたばかりの菅直人率いる民主党。2017年の衆議院選挙では、希望の党を立ち上げた小池百合子東京都知事の「排除します」。この言葉で風向きは一気に変わった。ふたを開けるまで何が起きるかわからない。その参議院選挙は6月22日公示、7月10日に投開票される。

 

 

「ニュースパレード」は「西川あやの おいでよ!クリエイティ部」内、平日午後5時~5時15分、文化放送(AM1134kHz、FM91.6MHz、radiko)で放送中。 radikoのタイムフリー機能では、1週間後まで聴取できます。

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// 2022.04.28追加