書店×保育園 コミュニティの未来を考える
様々な社会課題や未来予想に対してイノベーションをキーワードに経営学者・入山章栄さんが色々なジャンルのトップランナーたちとディスカッションする番組・文化放送「浜松町Innovation Culture Cafe」。
2026年3月23日,3月30日の浜松町Innovation Culture Cafeは、「書店×保育園 コミュニティの未来を考える」をテーマに、評論家で、批評誌「PLANETS」編集長の宇野常寛さんと日本保育協会青年部・部長で、滋賀県にある星の子保育園・園長の中西淳也さんをお迎えしました。
入山:ここからはこの2人をお迎えして、「書店×テーマ保育園 コミュニティの未来を考える」をメインテーマとして、ここでは特に「今コミュニティは?」をサブテーマにしながらお話しします。まず、宇野さんに伺いますが、宇野さんは去年の8月に「宇野書店」という新しい形の書店をオープンされましたが、これについてまず教えてください。
宇野:僕がやっている書店で、6000冊を自分で選書したんです。けれども大塚って、近くの池袋にジュンク堂という日本最強書店の1つがあるんです。もちろん規模の点では対抗できないのですが、こちらは僕がプロデュースしている書店なので、選書で勝負だと思って、サブカルチャーと人文社会科学と、あとオーナーさんが東邦レオさんという空間プロデュースの有名な会社なんです。僕も最近、都市開発や地方創生の著作もあるので、まさに街づくりとか、国土設計とか、そういった都市系の本。このジャンルを中心に品揃えをしています。いくつか特徴はあって、多分最大の特徴は本の売上でペイしようとは1mm も持っていないこと。今、町の本屋さんは潰れていくところが多いれども、あれは端的に言うとビジネスモデルとして破綻してるんです。だからとんどん潰れていくと思うし、避けられない状態だと思う。僕は発想変えて、宇野書店というのは昭和のちょっと古いオフィスビルの2階にあるんです。元々使っていない共用スペースを改装しているんです。そのことによって、そのオフィスビルの付加価値をあげて、良いテナントに入ってもらうという。これがマネタイズの方法なんです。これ、もうちょっと大きい視野に基づいていて、大塚駅の北口って面白くなっていて、池袋の東口の再開発って評価高いじゃないですか?その余波で大塚のあたりも大塚も盛り上がっていて。
入山:池袋の隣の大塚も!?
宇野:その大塚駅もエリアマネジメントの一環として、このエリア自体も不動産のロジックでできてるところなんですよ。本って単価も安いし小商いなんです。ぶっちゃけ委託商品なんで、一部の老舗は買い切りですけれども在庫持たないんです。なので、そういった本という商品のユニークさというのは、うまく使いながらランニングコストを抑えて、全く本の売り上げやイベントに依存しないモデルっていうのを作ったんです。
入山:そこから宇野書店はどうやって収益を上げるんですか
宇野:ぶっちゃけ、そのビルのテナントの賃料が上がることによってペイします。
入山:オーナーがそれをを持ってるからね。なるほど。
宇野:オーナーの持ちビルなので。街には、本屋さんが必要だと思うんです。絶対に本に触れられる場所って、僕は無条件で価値があると思っていて、その空間には街にとって、それを何か公営図書館とは違う形で生き残っていくモデルというのも僕はどうしても作っていきたくて、そこで知恵を絞って新しいモデルで新しい本屋さんを作り出し、そのことを通じて街には本屋が必要なんだというのをコンセンサスを作りたいんですよね。
入山:中西さん、どうですか?ここまでの話は。
中西:めちゃくちゃ面白いなと思って聞いてたんですけど、うちも併設の図書館でやっていたことを振り返りながら考えたんですけど、今思ったのはわが町にも書店は、どんどん減っていってるなと。子供の頃行ってたちっちゃい本屋さんだったんですけど、そこは現在、自転車屋さんなんです。今、そうやってどんどん本屋さんがない中で、今うちの保育園の隣でやってる私設図書館が唯一の本に触れられる場所なんです。
入山:星の子保育園が施設図書館を図書作っていると。
中西:そうなんです。保育園の隣に建物を建てて、そこにカフェとか図書館とか併設してるんですけれども、何で作ったのかをちょっと考えてたんですけど、最近この子育ての話で言うと離乳食ってあるじゃないですか?子供の小さい時のあれが進まないという声が全国のいろんなところから聞こえてくるんです。なんでだろうと思って、実際通ってる人たちに聞いてみたら、全部情報収集をスマホでしていて、やはり断片的な情報しか収集できなくなっていて、点でしか見えないと線で見えなくなっていると。でも、ちょっと前までは1冊の本があれば点じゃなくて線の情報がちゃんと情報があって、それでうまくいってたことっていうか、自分がそれで生活に役立つことをいっぱいあったと思うんですよね。そういう機会も減っていて、できることって考えた時に1つ本なのかなっていうのが、僕が図書館を使った理由の1つなんですね。
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本日のお客様
宇野常寛さん
大学卒業後、批評誌〈PLANETS〉や雑誌〈モノノメ〉編集長に就任。現在は明治大学特別招聘教授としても活動。著書も多数で、幻冬舎の「遅いインターネット」や、講談社の「庭の話」などを発売された他、昨年8月には、東京・大塚に「宇野書店」をオープン。
小林稜平さん
大学で保育士資格を取得され、その後、民間企業を経て、滋賀県大津市の認定こども園・星の子保育園勤務に就職し、2013年より園長に就任。2025年から、日本保育協会青年部・部長にも就任。保育現場で「子どもの意見の尊重」「保育者一人ひとりの“らしさ”を活かすマネジメント」等に取り組みながら、2025年に「at home terrace~星の子保育園の子育て支援と街づくりbase~」を立ち上げ、連携カフェ・私設図書館等を運営。〝こどもをまんなか〟に保育の“らしさ”を活かした地域づくりへのチャレンジをされている。
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浜松町の路地裏にひっそりと佇むカフェ「浜松町Innovation Culture Cafe」 経営学に詳しいマスターが営むこのお店には、様々なジャンルのクリエ…
