賃上げ5%台を3年連続維持 実質賃金はプラス維持できるか
5月26日の「おはよう寺ちゃん」(文化放送)では、火曜コメンテーターで上武大学教授の田中秀臣氏と番組パーソナリティーの寺島尚正アナウンサーが、「2026年の賃上げ率5%台維持と実質賃金」について意見を交わした。

これは市場を歪めちゃいますよ
日本経済新聞社がまとめた2026年の賃金動向調査は平均賃上げ率が5.4%だった。トランプ関税や中東情勢で地政学リスクへの懸念が強まる中、3年連続で目安となる5%台を維持した。
調査は3月30日~4月20日に実施し、344社を対象に集計した。定期昇給とベースアップ(ベア)を合わせた賃上げ率は1990年の5.94%以来の高さだった2025年の5.89%から0.49ポイント下がった。平均賃上げ額は前の年と比べ1033円減の1万9609円。製造業の賃上げ率は0.19ポイント下落の5.54%。非製造業は1.24ポイント下落の5.05%だった。
連合が大手企業の目標として掲げる5%以上の賃上げをした回答企業は、前の年に続いて6割を超えた。
「3年連続の賃上げ率5%台。これは田中さん、これはどうご覧になりますか?」(寺島アナ)
「何度も強調していいところだと思いますが、連合傘下の組合の大企業に引っ張られている賃上げ回答ですよね。だから日本企業のごく一部であることは間違いない。ただ、過去この数年の賃上げブームに今年も乗ってきていることは否定する必要がないわけです。日本全国で、どれくらい賃上げが実現するのか? 他の中小企業や地方企業、連合傘下でない組合を持っている企業が、どんな賃上げを実現できるのか? それで日本全体の平均的な賃上げ率が出てくるわけですよね」(田中氏)
「はい」(寺島アナ)
「過去数年の実質賃金がマイナスで、それが批判的に捉えられているなかで、今年に入ってから実質賃金がほぼプラスなんですよね。その背景には賃上げのペースが良いことと、物価が下がってきていることがあったんです。ただ、物価面でみなさんお分かりでしょうが、中東危機で上がる心配が出てきているわけです。物価がどれくらい上がってしまうのか、今のところ分からないのが専門家の正しい判断だと思うんです。いまの足元の物価は当面上がらないのですが、物価や雇用は遅れて徐々に上がってくるんです」(田中氏)
「はい」(寺島アナ)
「それと同時に賃上げのペースを考えると、今年の後半は実質賃金がまたマイナスになる可能性があります。ただ年を通してみると実質賃金がギリプラスにいくかどうか。そのためには物価をできるだけ抑えないといけなくて。経済学の基本では“政府が税金や補助金を出すと経済が歪む”と言われています。だから、自由な競争に任せた方が良いのがベストなんです。でも日本は電気もガスもガソリンも消費税がかかるじゃないですか。これは市場を歪めちゃいますよ。でも“補助金は経済が歪むからやめろ”と言うわけです。でも一方で消費税のことは全然言わないわけです」(田中氏)
「言わないですよね」(寺島アナ)
「“それはおかしい”と指摘すると、“田中は御用学者だ”とか言うんです。これ変ですよね? むしろ御用学者って、消費税を廃止しない人のことを“財務省っぽい”という批判はあるんでしょうけど。“税金を無くす”と言うのは、“政府の関与を無くす”という話ですから。御用がかからなくなるんですけど」(田中氏)
「そうですね。御用じゃないですね」(寺島アナ)
「不思議でたまらないですね。補助金を批判するのであれば、僕なんかは“税金下げようよ”と。政府の関与がなくなるから御用聞きじゃなくなるんですけど、なんか濁った目をした人たちがいて。骨の髄まで政権批判が好きなのか。あるいは財務省の洗脳にかかってるか、ワイドショーの見すぎか。左翼系のコメンテーターがいる番組の見すぎなんじゃないかと個人的には思います」(田中氏)
〈出典〉
賃上げ、5%台維持 26年日経調査 | 日本経済新聞(https://www.nikkei.com/article/DGKKZO96484200W6A520C2MM8000/)
「おはよう寺ちゃん」は平日朝5~9時、文化放送(FM91.6MHz、AM1134kHz、radiko)で放送中。 radikoのタイムフリー機能では、1週間後まで聴取できます。
※タイムフリーは1週間限定コンテンツです。
※他エリアの放送を聴くにはプレミアム会員になる必要があります。

