再審制度から考える、日本の法律づくりの問題

再審制度から考える、日本の法律づくりの問題

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大竹まことがパーソナリティを務める「大竹まことゴールデンラジオ」(文化放送・月曜日~金曜日11時30分~15時)、6月3日の放送にネット放送局『ビデオニュース・ドットコム』主宰、ビデオジャーナリストの神保哲生が出演した。この記事では、国会で審議されている問題のうち、再審制度について神保が解説した部分をピックアップする。

神保哲生「大竹さんが、いま国会で審議されていることが気になっている、ということで。いろいろあるのですが、きょう僕がひとつ論点として出したいのが、再審制度です。法律的には刑事訴訟法の再審規定の改正、それをいま審議しているんですね」

大竹まこと「うん」

神保「ニュースでご覧になった方もいることでしょう。いまの再審制度は、終わった裁判に新しい証拠が出てきたり、真犯人が現れたりして、もう一度、と。もともとの判決に合理的な疑いが生じた場合は再審を請求できる。そうなっています。ただ、いま自民党内の部会で大きな争点になって、罵声も飛ぶような騒ぎになったのが、検察がこれに対して抗告、つまり反対意見を言う権利を持っている、という問題についてです。袴田事件で袴田巌さんは逮捕されてから無罪が確定するまで58年かかった。47年間、拘留されていた」

大竹「はい」

神保「再審が最初に決まってから無罪が決定するまで、検察が繰り返し抗告したため、無罪確定までに10年かかっている。ご存じのように袴田さんは拘禁反応などが出ていたから、かけがえのない10年だった可能性があるんです」

大竹「そうですね」

神保「その意味でも検察の抗告はいかがなものか、と。再審はもう一度裁判をしましょう、ということだから、無罪が確定するわけではない。やること自体になぜか検察が反対する権限を持っている。それが抗告という仕組みです。自民党の部会で、元弁護士である柴山昌彦さん、稲田朋美さんらが中心となって、検察の抗告は認めるべきではない、と。反対意見があるのなら、再審、裁判の中で意見を言えばいい、と主張したわけです」

大竹「はい」

神保「結果的に法務省が、半分、押し切るかたちで。再審は原則としてできないが、例外的に事情がある場合はできます、という案で決着させた」

大竹「うん」

神保「なんで議員が再審を認めるべきではない、と言っているのに、認める法案が出てくるのか。じつは日本でほとんどの法律をつくっているのは、国会議員ではない。ほとんどの法案は内閣法、略して閣法といいます。官僚がつくっているんです。普通なら、抗告を認めない法律を議員たちがつくればいい、と考える。でも事実上、できなくなっている。再審法だけでなく、あらゆる法律でそうなっている。民主主義では国民から投票で選ばれた政治家が、官僚機構を統制、コントロールしなければいけない、というのが基本的な考え方です」

大竹「はい」

神保「それが日本ではほとんどできていない。たとえば『失われた30年』といわれ、日本はなかなか針路を変えられていません。経済政策が主なものだと思います。実際の操縦桿を握っているのが、国民ではない。国民から権限を負託された政治家でもない。官僚が握っているんだ、と。彼らは現状維持の権化です。変われるはずがありません。そこが今回の再審法案をめぐる一連の動きの中で、かなりはっきりしてきました」

放送では再審制度についてさらに詳しく解説している。詳しくはradikoのタイムフリー機能で確認してほしい。

「大竹まこと ゴールデンラジオ」は午前11時30分~午後3時、文化放送(FM91.6MHz、AM1134kHz、radiko)で放送中。radikoのタイムフリー機能では、1週間後まで聴取できます。

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