政策金利、引き上げの方針。今回は「日銀始まって以来の変てこな上昇」
ニュースキャスターの長野智子がパーソナリティを務める「長野智子アップデート」(文化放送・月曜日15時~17時、火~金曜日15時~17時35分)、6月10日の放送に経済評論家の佐藤治彦が出演。日銀が政策金利を引き上げる方針である、というニュースを受けて、ここに至るまでの経緯を解説した。
鈴木敏夫(文化放送解説委員)「日銀が来週月曜、6月15日から開かれる金融政策決定会合で、いわゆる政策金利を現在の0.75%程度から1.0%程度に引き上げる方針であることがわかりました。政策金利がそうなると、1995年以来、31年ぶりの高さとなります」
長野智子「日銀の決定について、佐藤さんは裏舞台をご存じですか?」
佐藤治彦「政策決定会合は来週開かれます。以前、2024年7月ですね。急に金利を変えることをして、株価が少し下がった。それを植田和男(日銀総裁)さんのせいにされてしまった。そうではないと思っていますけど。もう事前にリークをして、地ならししてから株価を上げる、というやり方なんです。ただ私に言わせると今回は、日銀始まって以来の、非常に変てこな金利上昇の決定がされているな、と思います」
長野「どういうことですか?」
佐藤「日銀が金融政策決定会合で金利を変えるとき、総裁が提案書みたいなものを出す。これに対してほかの審議員が賛成票を投じて決まっていく、というのが普通なんです」
長野「総裁主導でね」
佐藤「それが前回の政策決定会合のとき、金利据え置きを出したものに対して、反対が3票入った。その後、いろいろなところからの発言で、反対派が半数を超えたぞ、ということが明らかになってきた。それを受けて植田さんの政策に関する発言が、この2週間あまりで、180度とは言いませんが140度ぐらい変わったんです」
鈴木「ちなみに日銀は審議員が6人、総裁1人、副総裁2名」
佐藤「合議制で進めるわけです。うち5人が、もう金利を上げるべきだ、となっている」
長野「審議員の主導ではないけど、総裁が押されるかたちになっている」
佐藤「はい。植田さんの発言がかなり変わって。それで金利を上げる、というリークになったんですね。私に言わせると総裁主導というよりは、審議員の人たちの考え方によって総裁の意見が変わったというか、変わらざるを得なくなった。なぜかといえば総裁が、このまま金利を上げない、据え置きです、という案を出すと否決されて金利を上げる、というかたちとなる」
長野「はい、はい」
佐藤「それだけは絶対に避けると。そのためには多勢に無勢と言いますか。皆さんの意見に合わせて変える、という流れになった。一方であまり言われていないけど、国債の購入の減額停止ということに関しても『やるぞ』、調整する、と。日本の国債のいびつさは何かといえば、発効したものの半分ぐらいを日銀が抱え込んでいる。これを徐々に減らしていきましょう、という。いままで国債の購入をどんどん減額してきた、という流れがある」
長野「はい」
佐藤「それを27年3月以降、減額を停止する、一定のものは買い続ける、と変化させよう、と。こう示したことによって、マーケットも非常に好意的です。あまり利上げしてほしくない、という考えである高市(早苗首相)さんにとっても、国債の購入に関しては思ったよりフレキシブルなんだね、となる」
長野「なるほど」
佐藤「国債はとても大切なんですよ」
「長野智子アップデート」は毎週月曜~金曜午後3時~5時、文化放送(FM91.6MH
※タイムフリーは1週間限定コンテンツです。
※他エリアの放送を聴くにはプレミアム会員になる必要があります。
関連記事
この記事の番組情報