全国の水道管が一斉に老朽化、破裂する例も…なぜ工事が進まない?二木啓孝氏が解説~10月27日「くにまるジャパン極」

全国の水道管が一斉に老朽化、破裂する例も…なぜ工事が進まない?二木啓孝氏が解説~10月27日「くにまるジャパン極」

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日本中を走っている水道管の長さは72万キロ。これは、地球18周分の長さになるわけだが、今、日本全国の水道インフラの老朽化が深刻な問題となっている。10月3日には、和歌山市の水道管が崩落し大規模な断水が発生する事故もあった。10月27日放送の「くにまるジャパン極」(文化放送)では、この水道管劣化の問題を取り上げ、ジャーナリストの二木啓孝氏は問題点を指摘した。

そもそも日本の水道管は、高度経済成長時代にインフラ整備され、日本全国に敷かれた。これが、今ほぼ同時に経年劣化しているという。

二木氏「厚労省によると、水道管が劣化した、破裂したという報告が年間2万件上がってるんです。でも、厚労省がなんとかしてくれるかというとしてくれない。水道管の交換率は0.6%でこのペースで水道管を変えていくと、あと140年かかる計算になるんです」

じゃあ水道料金を上げて、交換の費用をまかなえばよいと考えがちだが、そういうわけにもいかないという。

二木氏「そもそも水道料金は各市町村、自治体が決めてます。どういう決め方をしてるかというと、水源から水を取り、浄化して水道管に流します。管理をします。全部の水道の経費を人口で割るから自治体によって値段は変わります。自治体は水道料金を上げたいけど、ものすごい反発が来るということで上げられない。だいたい議会で否決されちゃう」

さらに、こんな問題も。

二木氏「じゃあ、民間に任せたらどうか?という話もある。今、外資系企業が入ってきてるんですけど、外資は利益を出さなきゃいけないから水道管の工事をやらない。破れて漏水したら、上乗せすればいいという風になるんです。パリでは、一度、公営から民間に変わったんだけど、公営にまた戻してます。」

太田英明アナ「今のところ、明快な解決策がないんですね」

最後に二木氏はリスナーに向けてこう話す。

二木氏「水道料金は地域でまちまちで、上げるとみんなが大変だから老朽化してボロボロになってるよねということを我々はどう考えるかですよね」

太田英明アナ「当たり前に使っている水道に相当な危機が迫っていることを問題意識として持たないといけないんでしょうね」

「くにまるジャパン極」は平日朝9~13時、文化放送(AM1134kHz、FM91.6MHz、radiko)で放送中。二木啓孝氏は毎週水曜日にコメンテーターとして登場。radikoのタイムフリー機能では、1週間後まで聴取できます。

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