弁護士・弘中惇一郎が考える「検察官の強引なやり口」の理由とは? 村木厚子事件の真実

弁護士・弘中惇一郎が考える「検察官の強引なやり口」の理由とは? 村木厚子事件の真実

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3月24日の「大竹まこと ゴールデンラジオ」(文化放送)には、弁護士・弘中惇一郎さんが登場。自著『生涯弁護人 事件ファイル』から、村木厚子事件(厚労省郵便不正事件)を取り上げ解説した。

『生涯弁護人 事件ファイル』(講談社)を執筆した弘中さん。本作では、弘中さんが担当した様々な裁判について綴られている。
番組では、村木厚子事件(厚労省郵便不正事件)について掘り下げた。

大竹まこと「事件が起きたころ、この番組に森永卓郎さんという方が出演されて『おかしいな。僕は村木さんを知ってるんだけど、こんなことする人じゃないと思うんだけどな』と感想を述べられていたのを覚えています」

事件ではまず、大阪地検特捜部が動いた。

大竹「なんで特捜が動いたんですか?」
弘中「郵便不正事件の捜査を、大阪の特捜がやってたわけですね。その事件の中で、証明書に公印が押されていたことから『ひょっとすると政治的な大事件になるかもしれない』と、本気で特捜部が動き出したわけです」
小島慶子「大阪特捜部の狙いは、大物政治家の逮捕だったわけですよね。その過程で、『村木さんがニセの団体と知りつつ判を押していたのではないか』という筋書きだったと」
弘中「そこまでハッキリ証拠があるわけではないんですけど、当時東では小沢一郎さんと陸山会の問題があった。東京だけではなく大阪にも特捜部があるぞということで、石井さんを挙げたかったわけですが詰めきれなかったものですから、せめて大物官僚になる女性局長をやろうという流れに変えていったんだと思いますね」

村木さんは、納得のいかない調書にはなかなかサインをしなかった。
それが最終的に、無実を掴み取るために重要なことだった。

弘中「普通の調書と違って、自白調書というのは証拠になると決まっているものですから、本人がNOと言っても証拠になってしまうんです」
大竹「聡明な村木さんだから出来たことでね。『これは手続きなんだから、とりあえずサインして』とか『違ったら後で直せばいい』とか言われたら、俺なんかスラスラサインしちゃうよ……」
小島「実際に現場では、サインさせるためにどんな方法があるんですか?」
弘中「なだめすかしたり、挑発したり、それから脅したり……『サインしたら保釈にならないよ』とか『家族を呼ぶよ』とか『会社にガサを入れるよ』とか、とにかく色々なことを言うわけですよ。それを連日夜中まで。最後には根負けしちゃうんですよ」

弘中さんは、「検察官が、自作の作ったストーリー通りに運ぼうとする理由」について推測する。

弘中「ひとつは、なんとしても手柄を挙げたいという功名心。もうひとつは、検察官なりにある種の正義感があって、『こういう事件に決まっている』『本人は逃げたいために嘘を言ってる』という思い込みですね」

「大竹まこと ゴールデンラジオ」は午後1時~3時30分、文化放送(AM1134kHz、FM91.6MHz、radiko)で放送中。 radikoのタイムフリー機能では、1週間後まで聴取できます。

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