岸田首相がNATO首脳会議に参加へ 日本首相では初 日ロ関係悪化の懸念も

岸田首相がNATO首脳会議に参加へ 日本首相では初 日ロ関係悪化の懸念も

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2022年6月9日の「おはよう寺ちゃん」(文化放送)は、岸田文雄首相がNATOの首脳会議に日本の首相として初めて参加する方向であるというニュースが取り上げられ、寺島尚正アナウンサーに意見を求められた木曜コメンテーターで京都大学大学院教授の藤井聡氏が持論を展開した。

藤井氏「ロシアは日本を敵国と見なすことになります」

報道によれば、岸田首相が6月29日から30日にかけてスペインのマドリードで開かれるNATOの首脳会議に出席する方向で最終調整に入っているという。これが実現すれば、日本の総理大臣として初めてのNATO首脳会議への参加となる。

寺島アナは、「サケ・マスの漁業交渉など安全操業協定に関してロシアが履行停止と発表したり、国益の観点から見て、(岸田首相の)NATO首脳会議への出席がどのような意味を持つのでしょうか」と、日ロ関係への影響について藤井氏に意見を求めた。

藤井氏は「僕はこれについては徹底的に批判をしています」と立場を明確に示したうえで、NATOは事実上ロシアと戦争中であることを強調した。

「みなさん忘れてはいけないのは、ロシアは事実上NATOと戦争しているということです。戦う直接の相手はウクライナですが、事実上NATOと戦っているわけです。NATOはロシア封じ込めが目的ですから、日本は関係ないわけです。しかしそこに行くということは、ヨーロッパの戦いに日本も参戦するということを意味するんですよ。ただ単に仲良くするための全方位外交の一環だという話ではなく、戦争している対象、軍事同盟のところにのこのこと総理大臣が行って『僕たちもこの軍事同盟の仲間なんだよ』と言いに行くようなものです。こうなると、ロシアは日本を敵国と見なすことになります」と、厳しく指摘した。

さらに藤井氏は「今や核戦争の可能性だって取り沙汰されてるわけじゃないですか」と、日本のNATO首脳会議への参加で、ロシアが日本に対し核使用も含めた武力行使に至るおそれがあると語ったほか、第二次世界大戦末期のソ連参戦の事例を挙げて「北海道を取りに来ることだってあり得るわけです」と安全保障上の懸念を示した。

「ロシアはこの戦争でなくなることはありません。日本はずっとロシアと付き合い続けなければなりません。日本の総理大臣は国のことを考えるべきですね」(藤井氏)

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