村上信五くんと経済クン「13歳からの地政学」著者・田中孝幸さんに学ぶ地政学

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【田中孝幸さん】
田中さんは大学時代にボスニアの内戦を現地で研究。新聞記者として、政治部・経済部・国際部・モスクワ特派員など20年以上のキャリアを積み、世界40ヵ国以上で政治経済から文化に至るまで幅広く取材しました。プライベートの日課は、「コロナ禍の最中に生まれたお嬢さんとの公園通い」で、好きなものは「猫」。最近嬉しかったことは「40過ぎて泳げるようになったこと」。
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【13歳からの地政学 カイゾクとの地球儀航海】
地理的条件で世界政治を解く「地政学」の視点から、世界の動きを物語の形式でわかりやすく伝える１冊。主人公は、高校１年生の大樹と中学１年生の杏の兄妹。彼らが、アンティークショップの店主で、常人離れした風貌から「カイゾク」と呼ばれる謎の男に、世界で起きていることの理由を学ぶ…というストーリー。その話題は、中国が南シナ海にこだわる理由やロシアが抱える地政学的事情、海を制する世界最強のアメリカ、アフリカが豊かになれない事情。ネットやテレビのニュースでは知ることのできない世界の「なぜ」を３人の会話を通して分かりやすく伝えている。
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【なぜこの本を書こうと思ったか？】
世界には面白いことがたくさんあるが、世の中にあまり伝わっていないと感じた。「新聞を読んでいると連続テレビ小説の途中から見させられている感じがする」という苦情が多く寄せられることから、だいたいのあらすじをやさしい言葉で伝えられる本を探したがあまりなかった。息子さんにそういう本を読ませたい、と思ったのが執筆のきっかけ。
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【“地政学”とはどういう学問？】
地理的な条件などに着目して、国と国の関係性や安全保障、経済に重点を置いて考える学問。政治や軍事にも重点を置いている。100年ちょっと前にできた言葉。最近グローバル化が進み、地球の裏側のことが私たちの生活にも影響してくることから、注目されるようになっている。
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【地政学的に世界で一番ラッキーな国は？】
アメリカ。大西洋と太平洋に守られている。海があると攻めていきにくい。北にあるカナダは寒すぎるし、南は暑すぎる。地理的条件・気候的条件が全て揃っていて資源も豊富。地政学的に恵まれているため、今世紀中は覇権を握り続けるのではないか。
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【日本の排他的経済水域の海水の体積は世界何位？】
排他的経済水域は、国の近くの海の資源を独占できるエリアのこと。日本は世界４位。深い海がたくさんあり、排他的経済水域の面積自体も大きい。日本は陸地だけ考えると小さいが、海を含めるとかなりの大国。しかしあまりその認識がないのではないか。
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【英語能力１位の国は？】
オランダ。基本的に小さい国ほど英語能力が高い。自分の国だけだと商売にならないから。ちなみに日本は78位。日本は大国で、日本語で何とかなってしまうため。
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【なぜアフリカ産のチョコレートを見かけないのか？】
国の外にお金が流れて設備投資ができないため。
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【地政学的に田中さんが今後注目していること】
アメリカの中間選挙がどうなるかが一番の注目点。バイデン大統領の頭の中は今それでいっぱいなので、中間選挙を逆算して世界のことが動いていくと思う。
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“地政学”と聞くと難しいのかな、というイメージがありましたが、「13歳からの地政学」はストーリー仕立てでとても分かりやすく、勉強になりました。
ロシアによるウクライナ侵攻など、世界の情勢に注目が集まる今だからこそ読んで頂きたい一冊です。
そしてオープニングでは日産スタジアムでの18祭や大阪万博1000日前イベントのお話もたっぷり伺いました。
聴き逃した方はradikoのタイムフリーでぜひお聴きください！
坂口愛美