いよいよ開幕!サッカー日本代表はグループE突破なるか!キャプテン吉田麻也選手のひとこと

いよいよ開幕!サッカー日本代表はグループE突破なるか!キャプテン吉田麻也選手のひとこと

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 いよいよ11月20日にFIFAワールドカップカタール大会に開幕します。

 文化放送では大会期間中、現地カタールで取材するドイツ在住のサッカージャーナリスト了戒美子さんから随時レポートして頂きます。

 今回は開幕直前に大会全体、そしてグループEに入った日本代表を展望しました。

 

 11月20日、いよいよFIFAワールドカップカタール大会が始まります。

 これまでのW杯は全て夏開催でほとんどが6月に開幕していますが、今回は初めての11月開幕。これはカタールの6月は気温40度前後の日が続く、つまり暑すぎてできないためなのです。ただ、11月のカタールも十分に暑く、昼間の気温は30度を超えることも。そこで8つある試合会場は全て空調が入り、22度に設定されていると大会が発表しています。また、大会後に解体されることを前提に、今回のために作られた使用済みのコンテナを利用したスタジアムがある、サッカー伝統国ではないカタール開催だからこそのイレギュラーがたくさんあるのだが今大会の特徴です。

 
 
 試合そのものに目をやると、今回は南米の大会になるのではと言われています。

 優勝国を振り返ると2018年ロシア大会はフランス、2014年大会はドイツ、2010年大会はスペイン、2006年大会はイタリアで、その前の2002年日韓大会ではブラジルが優勝しました。そろそろ南米が勝つ頃だろう、という風向きがあります。また、ドイツの主要ブックメーカーtipicoの優勝予想オッズを見ても1位ブラジル、2位アルゼンチンと続きます。ただその後は3位フランス、4位に日本の3戦目の相手スペインと続き、欧州選手権2020優勝のイングランド、日本の初戦の相手ドイツ、オランダ、ポルトガルと欧州勢が続いています。ちなみに日本の優勝予想は24位で2戦目の相手コスタリカは32チーム中の31位です。
 
 上位候補に上げられる国には特徴、カラーがあります。それはやはり戦力が充実しているということ。スター選手だけでなく周りにも実力者が揃う、戦術と戦力が見合っている、対戦相手の組み合わせ運に恵まれているなどです。

 例えばブラジルには今大会が最後になる可能性を自ら口にしているエース・ネイマールを攻撃の中心としつつ、GKアリソン、CBマルキーニョス、MFカゼミロといった実力派いぶし銀が揃っています。

 アルゼンチンは直近の公式戦でなんと36試合無敗、16日の親善試合UAE戦も5-0で勝利しています。中心は35歳になったメッシで今年は調子を落とした時期もありましたがW杯に合わせて復調中。1次リーグはC組はメキシコ、ポーランド、サウジアラビアと格下が揃いました。C組を1位で抜けた場合D組2位と決勝トーナメント1回戦で戦いますが、D組はオーストラリア、デンマーク、フランス、チュニジアで構成されており、フランスが首位突破すると考えると他の3カ国はアルゼンチンには及ばないという見方が強いのです。

 前回優勝のフランスは、FWエムバペやFWグリーズマンといった華やかなタレントを抱え、今回も上位を狙えるとされていますが、大会直前に負傷者が続出。カンテ、ポグバといった前回大会経験者で中盤で攻守の要になる選手がメンバー入りせず。さらに直前合宿に入ってからエンクンクも離脱しており、デシャン監督が本来描いたチームとは違った形になりそうです。

 

 

 さて、我らが日本について見てみましょう。日本が入ったE組ですが、日本以外にドイツ、コスタリカ、スペインで構成されています。組み合わせが決まった時には「死の組」などと言われましたが、これはあくまで日本を主語にした場合の話。ドイツ、スペインから見れば、2強2弱の楽勝な組なのです。しかも、ドイツとスペインはW杯優勝経験メンバーがまだ現役。スペインはブスケツが、ドイツはノイアー、ゲッツェ、ミュラー、ギンター優勝経験者。ゲッツェはロシア大会ではメンバーから外れており約5年ぶりの大復帰です。
 
 日本は目標にベスト8以上を掲げています。日本のこれまでの最高順位はベスト16なので、歴史を作るということが合言葉になっています。まずは1次リーグ3試合では、「初戦が全て」というのが選手心理のようです。3戦トータルで戦い最終的に上位2位に入ればいいのですが、星取りという観点からも、相手にダメージを与える、自分たちが精神的に優位に立つという意味からも初戦で勝利したいと選手たちは考えています。初戦の相手はドイツですが、今大会メンバー26人中8人がドイツ・ブンデスリーガプレーしており、敵を知るという意味ではこれまでとは全く違った戦いになりそうです。もちろん逆に知られている、という側面もあります。ですがチームメイトと大舞台での対戦に、選手もテンションが上がるでしょうし、チームのサポーターは盛り上がるはずです。
 
 筆者としては、まず目標は決勝トーナメント進出だと考えます。ドイツ、コスタリカに勝利して、3試合目のスペイン戦には余裕をもって臨みたい。守備のオーガナイズがちぐはぐな最近のドイツよりもスペインのほうが全体的に穴がなく、技術力の高さに苦しめられそうです。
 
 キャプテン吉田麻也選手を取材した時に「大きな舞台で、素晴らしい相手との対戦はですからね、一緒に楽しみましょう」と言っていました。優勝経験のある2カ国に胸を借りるつもりで、しかし結果にこだわって勝ちにいって欲しいものです。

 

Text&Photo

了戒美子 Yoshiko Ryokai

映像制作会社勤務からサッカー取材を開始。五輪は2008年北京五輪、W杯は2010南ア大会から現地で取材。2011年からドイツに拠点を移し、ブンデスリーグ、ヨーロッパで活躍する日本人選手を精力的に取材し、雑誌、新聞、WEB、ラジオなど媒体を問わず活躍中。

 

 

「ニュースパレード」では大会期間中、了戒美子さんから現地レポートを交えながら大会結果をお伝えしていきます。「西川あやの おいでよ!クリエイティ部」内、平日午後5時~5時15分、文化放送(AM1134kHz、FM91.6MHz、radiko)で放送中。 radikoのタイムフリー機能では、1週間後まで聴取できます。

また「ニュースパレード」はPodcastでも配信しています。

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