いよいよスペイン戦! 森保一監督 「称賛、批判含めて日本の皆さんに興味を持って頂ければ嬉しい」

いよいよスペイン戦! 森保一監督 「称賛、批判含めて日本の皆さんに興味を持って頂ければ嬉しい」

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 FIFAワールドカップカタール大会。日本は決勝トーナメント進出を掛けて、12月1日夜10時、日本時間12月2日朝4時からスペインと対戦。日本はスペインに勝てば決勝トーナメント進出確定、引き分けなら条件次第で決勝トーナメント進出が決まります。

 文化放送では大会期間中、現地カタールで取材するドイツ在住のサッカージャーナリスト了戒美子さんが随時レポート。

 今回は日本対スペイン試合前日記者会見の日本代表森保一監督、権田修一選手、スペイン代表ルイス・エンリケ監督の様子と、大会中に会見が行なわれているメインメディアセンターってどんな場所なのかレポートしてます。

 

 

 スペイン戦当日になりました。

 ドイツに勝利、コスタリカに敗戦と天国から地獄に突き落とされた気分になったこの1週間だったのではないでしょうか。W杯なんて本来自分の人生とはなんら関係のないイベントなのに、見ている我々の気持ちをこんなにも揺さぶってくるなんて。スポーツ、サッカーの魅力を感じずにはいられません。

 

 

 さて、我々報道陣がどのようなところで作業しているのかご紹介してみようと思います。写真はメインメディアセンターという、メディア関係者にとって必要なほとんどの機能の揃う施設、の中にある一つのワーキングルームです。このワーキングルームは新聞、雑誌やインターネットなど活字メディア用で、この部屋以外にもフォトグラファーにはフォトグラファー用のワーキングエリア(同じくらい広い)があり、テレビやラジオなど放送関係者には別のエリアが用意されています。広くて静かで、机も広くインターネットもあり、プリンターまである快適な作業空間です。

 

 

 

 だいたいどの大会でもワーキングエリアには、ソファがあったりサッカーゲームがあったりするものですが、今大会のそれらはユーチューブやインスタグラム、TicTokなどの映像、画像系SNSに映えるように作られています。映像や音声機材も最近は簡略化されており、収録も簡単になりました。なので大掛かりな従来のスタイルでの撮影ももちろん見かけますが、少人数でこれらのソファエリアを使って、収録を行なっている様子を見かけることもしばしば。この写真を撮影した日は、スマートフォンを使い一人で映像収録をしている方もいました。10年前には見られなかった光景で、時代の流れを感じさせられます。

 

 

 ちなみにカタールのメインメディアセンターはカタール国立コンベンションセンターを利用しています。会見室や会議室のほか、広々としたカフェや、ジム、美容室、シャワー室、ランドリーサービス、そしてバー(ビール一杯40カタールリヤル、約1600円)などがそろっており24時間利用できます。現地時間で仕事をする人ばかりではなく、我々もカタール時間より6時間進んだ日本に合わせて仕事をしており、ありがたい限りです。

 

 

 

 さて、スペイン戦前日の11月30日、日本の記者会見は森保一監督と権田修一選手が、スペインはルイス・エンリケ監督とウナイ・シモン選手が登壇しました。会見が実施された時間のあとに両チームとも最後の練習が残っていることもあり、スタメンなどについて両監督は明言しませんでした。

 

 

 ただ、「明日の先発は」という主旨の質問に対し、かわし方がうまかったのはエンリケ監督のほう。森保監督はやや口ごもり、「酒井宏樹以外は……」と後半不明瞭に話しました。あまりに不明瞭だったので各新聞でコメントが違っていると思います。

 

 

 エンリケ監督は「まだ練習があるのでわからない。ローテーションに関しても分析しないといけない」と力強く話していました。前日の時点で分析を行なっていないとは考えられないのですが(さらに通訳がどこまでスペイン語を日本語に正確に訳しているかもわからないですが)あたかもこれから分析を行うかのように堂々と話されてしまうと追加の質問もしづらくなるというものです。

 

 権田選手は「もちろんコスタリカ戦に勝っていればすでに決まっていたかもしれないけれど、ドイツ戦に勝ったからこそ3戦目のスペイン戦に勝てば決勝トーナメントに行けるというはっきりした状況が生まれた。自分たちの結果次第だというのは非常にポジティブ」と前向きに話しました。ドイツ対コスタリカの結果がどうであれ、日本は勝利すれば自力で上がれるのです。

 

 さらに森保監督は世間がてのひらがえしで批判に転じているのではという主旨の質問に対し、「ドイツ戦に勝って、コスタリカ戦に負けた。手のひら返しというのがあるかもしれないがそれは当たり前。勝負の世界ですから勝てば称賛、負ければ批判されるというもの。称賛、批判含めての日本のみなさんに興味を持っていただければ嬉しい。喜んでいただいても、日頃のストレスをぶつけて頂いてもいい」と話しました。頼もしい限りです。

 

 日本対スペインはこちらでは今夜10時、日本時間では翌12月2日朝4時キックオフです。見てから寝るという人は少ないのかもしれませんが、体調を整えて新しい景色を目指す日本代表に声援を送りましょう。

 

 

<共同通信ニュースより>  【ドーハ共同】サッカーW杯カタール大会1次リーグE組最終戦で、日本は12月1日午後10時(日本時間2日午前4時)にドーハのハリファ国際競技場でスペインと対戦する。森保監督は30日に記者会見し「重圧のかかる試合だと思うが、自分たちの力を信じて、仲間を信じて戦いに臨んでほしい」と述べた。  勝てば2大会連続4度目の決勝トーナメント進出が決まり、負ければ敗退となる決戦へ向け、主将の吉田は「結果が全ての世界。(日本が)成長したと言えるのは結果を出した時」と意気込んだ。脚を痛めていた冨安、遠藤は出場できる状態で、酒井は欠場が確実となった。 ※文中写真の一部も共同通信より

 

Text&Photo

了戒美子 Yoshiko Ryokai

映像制作会社勤務からサッカー取材を開始。五輪は2008年北京五輪、W杯は2010南ア大会から現地で取材。2011年からドイツに拠点を移し、ブンデスリーグ、ヨーロッパで活躍する日本人選手を精力的に取材し、雑誌、新聞、WEB、ラジオなど媒体を問わず活躍中。

 

 

「ニュースパレード」では大会期間中、了戒美子さんから現地レポートを交えながら大会結果をお伝えしていきます。「西川あやの おいでよ!クリエイティ部」内、平日午後5時~5時15分、文化放送(AM1134kHz、FM91.6MHz、radiko)で放送中。 radikoのタイムフリー機能では、1週間後まで聴取できます。

また「ニュースパレード」はPodcastでも配信しています。

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