防衛費43兆円で日本はこれからどうなるの?「慌てた突貫工事は後で後悔します」政治学者が考える本当に必要な抑止力とは

防衛費43兆円で日本はこれからどうなるの?「慌てた突貫工事は後で後悔します」政治学者が考える本当に必要な抑止力とは

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元衆議院議員で政治学者の中林美恵子さんが12月9日の大竹まことゴールデンラジオに登場。日本の今後について大竹、室井佑月と意見を交わした。

大竹「日本は今何が大変かって言ったら防衛費。どんどん積み上がって27年までに43兆円という、内容が何もないのに予算だけ最初に決めて、財源は一体どこなんだ?本当に日本の防衛になるのか?それと集団的自衛権。アメリカにくっついていくタイプの日本はどうなるんですか?」

中林「これら問題のきっかけになったのはウクライナの戦争です。本当は、ああいうことが起こる前に、日本も徐々に徐々に国民みんなに説明をしたり、競争力のある2つ以上の政党が議論を交わして中身を詰めたりするべきだったんですよ。ところが、政党に競争力がないから議論を重ねることさえできなかった。その結果、いわゆる庶民が日本の状況を知ることがなかったんです。そのうちにウクライナのような問題が起こり、そしてロシアのような私たちの常識からは考えられないような行動をするプーチン大統領が国を率いるのをを見て、やっぱりみんな慌てたわけです。香港見ても中国を見てもそうですね。もう今、私たちは大慌てになっちゃった状況で、じゃあどうやって日本を守るのかということで、GDPの2%まで防衛費を上げるとか、あるいは兵器をある程度用意して自国を守るとか、さらに抑止力も考えなければならない。こんなドタバタの中で、仕方なくまずは分かりやすい「お金」について決めるってことになったんでしょうね。でも本来は、お金ありきではなくて、どういう防衛体制を備えて何が日本にとって有効な抑止力になるのかということを、きちんと国民に説明しなければなりません。」

大竹「ロシアとウクライナを見てアワワってなって、市民の間でも防衛をしっかりしなくちゃいけないんだ、みたいな声が一気に上がってきちゃったんですよね。」

中林「でもアワワってなったときに突貫工事で何かを作ると、後で後悔することがいっぱい出てきますよね。」

室井「防衛って、打ち出の小槌があればどこまでやってもいいと思うんだけど、国の財布は1つだから、やっぱり財源がはっきりしないといけないし、あと防衛を語る人たちは、どこまでやれば安全だと考えているのかね?」

大竹「もう1つ言えば、これはあくまで「抑止力」だって言ってるんだよ。ここが俺ちょっと理解できないのね。相手が武器を持てば、日本も武器を持つ。これは先に攻撃しなくちゃいけないとか、全部「抑止力」なんだと。その「抑止力」に、たくさんお金を注ぎ込まなくちゃいけない。この「抑止力」って軍拡ですよね。世界の軍拡に協力しちゃうことになるんじゃじゃないですか?」

中林「これこそ国民に問うべき重大な政策テーマですよね。これを問うことができないのも、やっぱり日本に競争力のある政党が無いからです。私は、どっちが良いとかか悪いとかではなく、この問題は国民が決めなければいけないと思います。それには十分な説明がされなければならないけれど、野党は万年野党で議論が進まないんですね。」

室井「トマホークをあんなに買うって言ってる時に、大阪と東京では米の給付をするって。それだけ困窮してる人がいるってことなのにね。」

中林「最大の抑止は、アメリカが絶対日本を守るということをどうやって担保し、それを周りの国々に信じてもらうのかということです。」

「大竹まこと ゴールデンラジオ」は午後1時~3時30分、文化放送(AM1134kHz、FM91.6MHz、radiko)で放送中。 radikoのタイムフリー機能では、1週間後まで聴取できます。

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