「強い國學院の流れを潰さないために」國學院大學・瀬尾秀介選手(3)の決意

強いチーム作りができているのは、前田康弘監督の緻密な計画、采配はもちろんのこと、中西大翔選手(4)のキャプテンシー、さらには学年ごとにチームの柱となる選手がいることが大きな要因です。

その好調のチームの中にあって、人一倍危機感を感じているのが3年生、瀬尾秀介選手です。

「自分たちの代はメンツがいなくて。1個下は速いメンバーがいますけど、この代は伊地知（賢造）しかいないので、学年としてそこを変えていかないといけないな、と。学年の2番手としての自覚はあったので、自分が変えていかないといけないなと思っていました」

2年生には平林清澄選手、山本歩夢選手がいて、1年生には青木瑠郁選手、さらに沖縄から来た上原琉翔選手、嘉数純平選手のコンビがいます。選手層が厚くなり、今回、優勝を狙えるチームになったという手応えがあるだけに、この流れを来年以降にもつないでいかなければならないと考えています。
「1個下の代でもう一回優勝を狙える強いチームになると思うので、そこにつなげるために自分たちの代で、ちょっと悔しいですけど踏ん張らないといけない。そのためにも学年の層を厚くしなければならないと思うので、2番手として力をつけていかないとと感じています」

駅伝は一人ではできません。それはわかっていても「学年の2番手として」と言える選手は多くはありません。

最上級生となる来シーズンを見据えて、瀬尾選手は続けます。
「駅伝で強いチームは足が速いだけではない。4年生の態度が一番影響する競技だと思うので、強さを示していける代、チームにしていきたいです」
先輩たちが作り上げた強いチームを、後輩たちの代につなぐ。箱根駅伝で4年生から受け取ることになる「最上級生」という襷を前に、強い覚悟を口にしました。

3年生からのエントリーは伊地知選手と瀬尾選手の2人です。
伊地知選手だけでなく瀬尾選手も箱根路を走り、強い3年生の姿を見せられれば、國學院大の強さはより確かなものになるでしょう。