この日のゲストは
終活ジャーナリストで
ライフ・ターミナル・ネットワーク代表の
金子稚子(わかこ)さん。
金子さんは、
2012年にお亡くなりになった
夫である流通ジャーナリスト
金子哲雄さんの本
『僕の死に方
エンディングダイアリー500日』を制作。
現在は、誰もが迎える
"その時"に向けての情報提供や
心のサポートを行ないつつ
新しい時代の終活
「アクティブ・エンディング」を提唱されています。
■ 哲雄さん自ら行った葬祭の準備 ■
「冠婚葬祭が好きだった」という
金子哲雄さんは
自分の葬儀やお墓の準備などを
自身で行ったそうです。
(金子)「人生のライフイベントとして
ものすごい大事なイベントに
関わることがすごく好きで
(自ら準備したことも)
自分が好きなことを
してたんですね」
(中島)「それは人には
任せられんやろうね。
自分の冠婚葬祭はね」
さらに哲雄さんは生前
稚子さんの葬祭の準備も
整えられました。
(金子)「『このままだとあなたの方が先に
亡くなる可能性が高いけれど
私が買物帰りに事故で
死ぬかもしれないよね』と
言ったら
『そうだな』と言って...」
■ アクティブ・エンディング ■
金子稚子さんの最新の著書は
『アクティブ・エンディング 大人の「終活」新作法』。
(河出書房新社/1,300円+税/2015年10月発売)
アクティブ・エンディングとは
人がどう生きていくかを
最後の最後まで追求していくこと。
多くの人は
自らの「死の瞬間に至るまで」のことに
思いを寄せてはいないでしょう。
日本人の死因のトップは「ガン」で、
「突然死」で亡くなるケースは
少ないといえます。
(金子)「死ぬということがわかって、
そこまで
生きていく時間があるんです。
その間にできないことが
一つ一つ増えていって
それでも生きてるんです」
『アクティブ・エンディング』を読んだ
中島さんは
ここでいう"エンディング"を
"音楽のエンディング"にも通じると
感じたそうです。
(中島)「死ぬということがわかって、
本当に命が絶える瞬間までを
演奏でのエンディング――
だんだん終わっていきながら、
フェイドアウトするのか
カットアウトするのか
そこをデザインしようという
感覚なのかなと思います」
■ アクティブ・エンディング ■
"エンディング"を迎えるまでに
何をすべきか伺いました。
◆『区切り』をつける
たとえば20年後、10年後、
5年後に死ぬとしたら――
と区切りを決め
その間に何ができるかを考える。
(中島)「自分の中に『締め切り』を
作ってみるということですね」
中島さんは、自身が平均寿命で
"エンディング"を迎えるとするならば
残る年数は
社会に出て
仕事を始めてからの年数よりも
短いこととなり、
本を読んで以来、何を優先すべきかを
考え続けているようです。
◆『最後の治療法』を決める
延命治療、抗ガン剤使用の継続などは
ある時点で、やめなければ
「できなくなることが増えていく」
と金子稚子さんは指摘します。
(金子)「抗癌剤の副作用が強いかたが
副作用があるがゆえに、
最期の始末がつけられない
(こともあります)」
自分自身で最後の治療法を
決められなくなった時には
家族の意見が対立することもあるでしょう。
そうならないために
自分で決めておくことが大切なようです。
◆『かかりつけの医師』を作る
自宅で最期を迎えたい――と
考える人も少なくないでしょう。
この場合も、あらかじめ
自らの意思をかかりつけの医師に
伝えておきたいものです。
(金子)「かかりつけのお医者さんに
『もしもの時は
家で死にたいからよろしくね』
と、OKをとっておく
――ということですね」
この話題の中では中島さんが
一昨年亡くなられたお母様が
「病院に行かない」という意志を
示されたエピソードを紹介しました。
◆『遺言書』を残す
遺族が揉めることのないように
遺言書を残すことの重要性も
語っていただきました。
(金子)「お金だけじゃないんです。
遺言書に書き込めることは
たくさんありまして、
公正証書遺言がおすすめです」
■ もしもカレンダー ■
金子稚子さんが
企画・全体監修を手がけた
『もしもカレンダー』は、
もしもの時の
「治療方針」「延命方針」など
自分はどうしたいかを
記しておくことができ、
家族と話し合うきっかけを作ります。
記入する際に大切なことは
(金子)「意見を合わせる必要はないです。
説得も無意味です。
説得をしたことが
亡くなったあと
後悔につながります」
(金子)「皆さん『死』で終わり――と
思ってますけど
残された人の人生は
長いですから。そこを
(考えることが大切)」
■ 金子稚子さんの最新情報 ■
■著書『アクティブ・エンディング
大人の「終活」新作法』
(河出書房新社/1,300円+税/2015年10月発売)
詳しくは こちら
■『もしもカレンダー』(2016年版)
詳しくは こちら
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