なかじましんや 土曜の穴

毎週 土曜日 11:00〜13:00
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ゲスト・金子稚子さん

 この日のゲストは
 終活ジャーナリストで
 ライフ・ターミナル・ネットワーク代表の
 金子稚子(わかこ)さん。

 金子さんは、
 2012年にお亡くなりになった
 夫である流通ジャーナリスト
 金子哲雄さんの本
 『僕の死に方
  エンディングダイアリー500日
を制作。
 現在は、誰もが迎える
 "その時"に向けての情報提供や
 心のサポートを行ないつつ
 新しい時代の終活
 「アクティブ・エンディング」を提唱されています。

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  哲雄さん自ら行った葬祭の準備

 「冠婚葬祭が好きだった」という
 金子哲雄さんは
 自分の葬儀やお墓の準備などを
 自身で行ったそうです。

(金子)「人生のライフイベントとして
     ものすごい大事なイベントに
     関わることがすごく好きで
     
(自ら準備したことも)
     自分が好きなことを
     してたんですね」


(中島)「それは人には
     任せられんやろうね。
     自分の冠婚葬祭はね」


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 さらに哲雄さんは生前
 稚子さんの葬祭の準備も
 整えられました。

(金子)「『このままだとあなたの方が先に
     亡くなる可能性が高いけれど
     私が買物帰りに事故で
     死ぬかもしれないよね』と
     言ったら
     『そうだな』と言って...」


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  アクティブ・エンディング

 金子稚子さんの最新の著書は
 『アクティブ・エンディング 大人の「終活」新作法
 (河出書房新社/1,300円+税/2015年10月発売)

 アクティブ・エンディングとは
 人がどう生きていくかを
 最後の最後まで追求していくこと。

 多くの人は
 自らの「死の瞬間に至るまで」のことに
 思いを寄せてはいないでしょう。

 日本人の死因のトップは「ガン」で、
 「突然死」で亡くなるケースは
 少ないといえます。

(金子)「死ぬということがわかって、
     そこまで
     生きていく時間があるんです。
     その間にできないことが
     一つ一つ増えていって
     それでも生きてるんです」


 『アクティブ・エンディング』を読んだ
 中島さんは
 ここでいう"エンディング"を
 "音楽のエンディング"にも通じると
 感じたそうです。

(中島)「死ぬということがわかって、
     本当に命が絶える瞬間までを
     演奏でのエンディング――
     だんだん終わっていきながら、
     フェイドアウトするのか
     カットアウトするのか
     そこをデザインしようという
     感覚なのかなと思います」


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  アクティブ・エンディング

 "エンディング"を迎えるまでに
  何をすべきか伺いました。

 『区切り』をつける

 たとえば20年後、10年後、
 5年後に死ぬとしたら――
 と区切りを決め
 その間に何ができるかを考える。

(中島)「自分の中に『締め切り』を
     作ってみるということですね」


 中島さんは、自身が平均寿命で
 "エンディング"を迎えるとするならば
 残る年数は
 社会に出て
 仕事を始めてからの年数よりも
 短いこととなり、
 本を読んで以来、何を優先すべきかを
 考え続けているようです。

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 『最後の治療法』を決める

 延命治療、抗ガン剤使用の継続などは
 ある時点で、やめなければ
 「できなくなることが増えていく」
 と金子稚子さんは指摘します。

(金子)「抗癌剤の副作用が強いかたが
     副作用があるがゆえに、
     最期の始末がつけられない
     
(こともあります)


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 自分自身で最後の治療法を
 決められなくなった時には
 家族の意見が対立することもあるでしょう。
 そうならないために
 自分で決めておくことが大切なようです。

 『かかりつけの医師』を作る

 自宅で最期を迎えたい――と
 考える人も少なくないでしょう。

 この場合も、あらかじめ
 自らの意思をかかりつけの医師に
 伝えておきたいものです。

(金子)「かかりつけのお医者さんに
     『もしもの時は
      家で死にたいからよろしくね』
     と、OKをとっておく
     ――ということですね」


 この話題の中では中島さんが
 一昨年亡くなられたお母様が
 「病院に行かない」という意志を
 示されたエピソードを紹介しました。

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 『遺言書』を残す

 遺族が揉めることのないように
 遺言書を残すことの重要性も
 語っていただきました。

(金子)「お金だけじゃないんです。
     遺言書に書き込めることは
     たくさんありまして、
     公正証書遺言がおすすめです」


  もしもカレンダー

 金子稚子さんが
 企画・全体監修を手がけた
 『もしもカレンダー』は、
 もしもの時の
 「治療方針」「延命方針」など
 自分はどうしたいかを
 記しておくことができ、
 家族と話し合うきっかけを作ります。

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 記入する際に大切なことは

(金子)「意見を合わせる必要はないです。
     説得も無意味です。
     説得をしたことが
     亡くなったあと
     後悔につながります」


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(金子)「皆さん『死』で終わり――と
     思ってますけど
     残された人の人生は
     長いですから。そこを
     
(考えることが大切)


  金子稚子さんの最新情報

 著書『アクティブ・エンディング
     大人の「終活」新作法

  (河出書房新社/1,300円+税/2015年10月発売)
  詳しくは こちら

 『もしもカレンダー』(2016年版)
  詳しくは こちら

 ライフ・ターミナル・ネットワーク
 ウェブサイトは こちら

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