7月13日放送
『なかじましんや 土曜の穴』のゲストは
映像ディレクターで
『読む寿司』著者の 河原一久さん。
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河原一久さんは、テレビの情報番組で
ディレクターを務めるほか
『スター・ウォーズ』の字幕監修や
関連書籍の執筆を手掛けています。
お寿司好きの海外の知人が来日した際、
お店に案内しても、寿司について
「何も説明できない」と気づき
寿司文化を研究。
この春、一冊の本にまとめられました。
それが『読む寿司』。
馴染み深いようで、実は意外と知らない
お寿司の知識を教わったほか、
河原さん流の店の選び方、
注文の仕方などをお聞きしました。
■ 江戸前寿司とは ■
かつて江戸城の前には入り江があり
東京湾(江戸湾)で獲れた魚が
江戸前と呼ばれるように。
(以前は「うなぎ」のことを指していた)
流通網の確立や、冷蔵技術の発達前は
魚がすぐに傷んでしまうため、
酢締め、昆布締めなどにしていました。
(河原)「結果的にネタに仕事を施す――
という形になっていって、
ただ刺身をご飯に
乗っけてるんじゃなくて
ちゃんと一つ一つのネタに
仕事を施して、握られたものが
『江戸前寿司』だという風に
変化していったんです」
■ 手で食べるべき? ■
握り寿司は
手で食べるか、箸で食べるか――?
ある統計では
7割程度の人が箸を使うそうです。
しかし、寿司店側の中では
「手で食べてほしい」と思っている人も
少なくないとのこと。
河原さんは
決してかしこまる必要はなく、
状況に応じて好きな食べ方をすればいい
と捉えています。
また、醤油をつける際はどうするか?
ネタ(タネ)に
醤油をつけようとひっくり返すと
崩れてしまう・・・
酢飯にしかつけられない・・・と
お困りの人が多いかもしれません。
高級店の多くは、
寿司職人がネタに醤油を塗るため、
出されたものを
そのまま食べればよいですが、
一方で、最後の仕上げをお客さんに
委ねる店もあります。
◆「軍艦」の場合・・・
「イクラ」の軍艦は
醤油をつけようとひっくり返すと
崩れやすいですが
元々、醤油漬けなので
そのまま食べられます。
ウニ、小柱が
醤油を塗られずに出された場合は
「ガリ」(しょうが)をハケ替わりに
醤油を浸してネタ(タネ)の上を引く
方法もあります。
これは銀座の老舗「すきやばし 次郎」
店主・小野二郎さんも推奨。
お店のウェブサイトでも
紹介されています。
(中島)「お行儀が
悪いわけじゃないんですね。
いいアイディアだなぁ」
(河原)「そのまま塗ったガリを乗っけて
『味変だ』と食べちゃう人も。
好きにやっていけばいいと
思うんですよ」
■ 握りを注文する順番 ■
「白身魚」など淡白な食材から
脂身の濃いもの――順番で頼むことが
「通」のようにいわれますが
決まりはありません。
(河原)「大トロから食べるのも
間違いではないし、
お寿司屋さんにいる佇まいが
ちゃんとしてれば
いいと思うんですよ」
(中島)「お寿司屋さんのカウンターに
行くって、
ヤングの時無理でした。
一人前にならないと
ダメなんじゃないかと思って」
(河原)「背伸びする人も多いんですよ。
背伸びすることほど、ある種
野暮なことはなくて、
等身大で、普通に楽しめれば
いいんだと思うんですよね」
■ 河原一久さんの著書 ■
■『読む寿司 オイシイ話108ネタ』
(文藝春秋/1,400円+税/2019年4月発売)
単行本版の詳細は こちら
電子書籍版の詳細は こちら
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