久しぶりにやります!

 

「久保純子。ニューヨークでも友達100人出来ました!!!」

 

クボジュンさんがニューヨークで出会った友達をMy Sweet Home

リスナーの皆様にご紹介するこの企画。

 

ニューヨークをホームグラウンドにして活躍する方達の中から

今週は、ブロードウェイでミュージカルのお仕事をされている

エレクトロニックミュージックデザイナー、ヒロ・イイダさんに

ご登場いただきました。

 

本名は、イイダヒロフミさんとおっしゃるそうですが、アメリカでは

「ヒロフミ」という発音が言いづらいので、「ヒロ」にされたそうです。

 

 

「エレクトロニックミュージックデザイナー」とは、どういうお仕事なのか

伺いました。

 

簡単に言うと、ブロードウェイのミュージカルの音楽であるオーケストラの

キーボードのサウンドを作るポジションだそうです。

 

オーケストラの音や効果音は、ここ十年程でかなりハイテク化されており、

システムを組むこと、音を作ること、演奏者に指導すること、ショーの間は

バランス良く毎日同じクオリティでお客さんに伝えられることを確認する、

それを監督するという段階でお仕事を進められているそうです。

 

日本ではまず聞かない「エレクトロニックミュージックデザイナー」、

このお仕事をされているのは、ヒロさんが知っている限りでは、世界中で

5〜6人だと言います。

 

 

ヒロさんがこれまでに手掛けた作品について伺いました。

 

最初に手掛けたのは「スパイダーマン」で、毎年、新作だけで2〜3本の

作品に携わっていらっしゃるそうです。

 

ショーが完成するまでは毎日、劇場に行ってチェックするそうです。

完成してしまえば手が離れるそうですが、時々顔を出しては、同じように

バランスの取れた音で演奏しているかどうかを確認しているそうです。

 

依頼は、オーケストラの人達を集めるミュージックコントラクターの人や

作曲家、アレンジャーや音楽監督から、お話が来るのだとか。

 

だいたい作品が発表される2年程前から声が掛かるので、今はだいぶ先の

2023年の1月、東京に来て」「2024年の夏、空けておいて」といった

オファーが来ているそうです。

 

アレンジャーや作曲家は、楽譜上でこういう音が欲しいとリクエストはして

くるけれども、技術的にどう解決するかというところまでは示さないので、

彼らの理想としている音を現実化するのが自分の仕事だと、ヒロさんは

言います。

 

ヒロさんが使用しているメインの楽器「シンセサイザー」とは、対語が

「アナライザー」。

 

合成する「シンセサイズ」と、分析する「アナライズ」...

 

音をシンセサイズするには、音をアナライズできていないとできないと

ヒロさんは言います。

 

普段は、音を合成する訓練ではなく、音を分析するという訓練をされて

いるそうで、街を歩いていても、街の音を聞いても、音楽を聴いても、

人の音を聞いても、これはどういう音なのだろう?どうやってこの音を

作るのだろう?と分析をされており、ヒロさんは、電車に乗っていても、

何をしていても分析モードだと、語ってくださいました。

 

 

来週もヒロ・イイダさんにお話を伺います。

 

お楽しみに! See you

 

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【本日の1曲目】 STAY BLUE / Unlock the girls 

【ヒロ・イイダさん選曲】 マスカーニ/オペラ「カヴァレリア・ルスティカーナ」より間奏曲 

(文/スタッフC)

【久保純子 My Sweet Home】 2021年3月21日 10:00