アマゾン創業者は、なぜ刀鍛冶のもとへ?「日本の魅力と旅を考える」

アマゾン創業者は、なぜ刀鍛冶のもとへ?「日本の魅力と旅を考える」

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様々な社会課題や未来予想に対してイノベーションをキーワードに経営学者・入山章栄さんが色々なジャンルのトップランナーたちとディスカッションする番組・文化放送「浜松町Innovation Culture Cafe」。

2025年4月21日,28日の浜松町Innovation Culture Cafeは、「日本の魅力と旅を考える」をテーマに、元三条市CMOで、三ツ目株式会社代表取締役 兼 CMOの澤正史さんとディーパートラベル株式会社CEOの石川光さんをお迎えしました。

入山:今回は、「日本の魅力と旅を考える」というテーマで行きますが、特にここからは「日本の魅力を地域の魅力をいかに発信するか」ということで、澤さんは日本の地域の魅力を発信する上で課題になってることって何だとお考えですか?

澤:地元の人がその魅力について、価値のあるものだと考えていない点ですね。つまり認識してない状態で、これが結構あります。そこが大きな課題です。そのため、プロデューサー的な人がちゃんと見出して、パッケージ化して、分かりやすく出していくというのがすごく大事じゃないかと思います。

入山:例えば、手掛けた新潟県三条市や石川県小松市では何か例がありますか?

澤:例えば三条市ではアウトドアを大きく打ち出して「アウトドアのまち三条」宣言をしました。これはアウトドアのメーカーが11社ぐらいあって、コツコツ積み上げてきたものがあるんですけれども、市民の皆様は特にアウトドアを意識していなくて。裏側には山などの大自然があるので、それをちゃんと言い切って「アウトドアのまち」というブランディングをしてきました。

入山:石川さん今のいかがですか?

石川:魅力が何か?というのは「魅力をいかに発信するか?」「何が魅力なのか」「誰にとっての魅力なのか?」によって発信の仕方が変わってくると思うので、その魅力を見つけるということをやらなくてはいけません。それがお客さんが来て買えるものになってないと、当然お金は落ちない。だから、商品を生産して、「加工品にする」もしくは「旅行者たちが購入できるもの」に形を変えてあげる必要があります。「誰に?」「どういう人に売りたいのか?」「どういうものがあるのか?」これらが決まるとおそらく発信する方法ががわかってきます。

入山:例えば具体例ってありますか?

石川:インバウンド相手に、我々は江戸前寿司の握り寿司体験というのがあるのですが、お寿司を握るクラスみたいなものはたくさんあるんですけれども、海外の方に向けてやる時、日本の文化や土地の文化を説明したいとなると東京なら「江戸前寿司を教えましょう」となります。外国人なので、寿司と聞くと握り寿司を想像するんですが、本来は関西の寿司、北陸の寿司、みんな多少違っています。なので、「日本の中で寿司というものは何なのか?」というものと、東京周りの江戸前寿司があって、その特徴もあって、さらに握り寿司のルーツがあって、ある程度体系から少し見せてあげたり。物語や歴史を見せてあげたり、それによってもう少し一歩踏み込んだ経験ができるようになります。

入山:特に海外のそういうものを求める層って、知的な教養や背後にある考え方みたいなものを欲してますよね?

石川:まさにその通りで、私たちは旅行者を「キュリアストラベラー」(好奇心豊富な旅行者)と呼んでいます。しかも「トラベラー(旅人)」なんです。「ツーリスト(観光客)」ではなく。だからもう少し探究心があって、冒険心があって、学びを必要として、「何かを発見したい!」「チャレンジしたい」というお客様に向けてそういう話を提供しています。

さらにこの後、アマゾン創業者のジェフ・ベゾスを案内したという貴重なエピソードを披露した石川さん。マスターも大興奮!?続きは毎週火曜日と金曜日に更新中のこちらから!!
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本日のお客様
澤 正史さん
大学卒業後、バイリンガル向けの転職サイト「Daijob.com」を経て、ターナージャパン、ソニー・ピクチャーズ、DAZN、Netflixといった、外資系エンターテイメント企業を経験。その後、2021年には新潟県の三条市CMOに着任。ふるさと納税の事業に携わり、1年半で、ふるさと納税による寄付が7倍の50億円に到達。さらに、ふるさと納税の返礼品としては全国初のNFTトレカを採用するなど新しい試みも行われました。現在は、三ツ目株式会社を立ち上げ代表取締役として活動。

石川 光さん
札幌市で生まれ、小学5年生から高校卒業までオーストリアのウィーンに8年間過ごされた石川さん。大学卒業後は、石油開発のインペックスや、モルガン・スタンレー証券の株式調査部などを経て、2021年にDeeper Japan を立ち上げました。

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