
村尾信尚「インドが中国とロシアに接近しているのは日本にとっては心配」
米欧主義の国際秩序に対抗する中国・ロシアが主導する国際枠組み「上海協力機構」の首脳会議が中国の天津で開かれた。9月2日の「くにまる食堂(文化放送)」では、関西学院大学教授の村尾信尚が、この枠組みについて語った。
村尾「上海協力機構の加盟国と準加盟国は地図を広げてみるとアジア、ヨーロッパを含むユーラシア大陸に広がっていますから、面積で言うとかなりの部分を占めています。ロシアがいて、中国がいてインドがいるというだけでも凄い。さらに人口もインドが約14億人、中国が約13億人、ロシアが2~3億人、他の国も合わせると上海協力機構は約33億人にもなるんです」
邦丸「世界の人口ってどれくらいでしたっけ?」
村尾「80億人強くらいでしょう」
邦丸「ということは半分ちかく!」
村尾「それから経済ですね。これは世界の4分の1なんです。ここがどう動くのか、非常にこれから世界に大きな影響を与えます。上海協力機構の中心メンバーは中国、ロシア、ここにインドが加わりつつあるんですが、実はインドについては日本、アメリカ、オーストラリアの3か国が中国に対抗するためにインドを仲間に入れてQuad(クワッド:日米豪印戦略対話)という包囲網をつくろうという動きをしていたんです。ところが今、アメリカがインドを関税でいじめているということもあって、インドは上海協力機構に参加してロシアのプーチン大統領と中国の習近平国家主席とインドのモディ首相の3人で仲良くしている姿をみせていました。インドはまだまだ天秤をかけているのでしょうけど、中国とロシアに接近しているのは日本側にとってみると心配ですよね」
番組では、この他にも村尾信尚が上海協力機構について語っています。もっと知りたいという方はradikoのタイムフリー機能でお楽しみ下さい。
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