
「大阪・関西万博とは一体何だったのか?」プチ鹿島が振り返るその問題点と、「ミャクミャク案件」の不気味さ
フリーライターの武田砂鉄が生放送でお送りする朝の生ワイド「武田砂鉄ラジオマガジン」(文化放送)。10月16日(木)の「ラジマガコラム」では、時事芸人・プチ鹿島が13日に終了した大阪・関西万博の問題点や、自民・維新の連立問題などについて語った。
プチ鹿島「昨日の日刊ゲンダイの一面は『高市も玉木もろくでなし。まともな首相候補はいないのか? と庶民の悲鳴!』」
武田「やっぱり本家はすごいですよね(笑)」
鹿島「直接的な言葉を並べてますね。昨日ぐらいから急に『維新と自民の連立交渉』っていうので、どうですかこれ? そんなに意外性はなかったような気もするんですけどもね。もともと維新のルーツって、自民党の大阪府議団なんですよ。松井一郎さんのところも『ネオ自民』とずっと言われてたんですよね。で、松井一郎さんと橋下徹さんの時代はまあ皆さんご存じの通り、安倍さんとか菅さんと親密で、口の悪い人は『維新は自民党の補完勢力』なんていうのもずっと言われてきたわけですよね。ところがこれ、去年ぐらいからこんな記事もあるんですよ。これ去年7月5日の朝日新聞ですけど『自民との距離巡り混迷の維新、馬場氏と吉村氏の先鋭化する路線対立』。あの馬場元代表と、今の吉村代表が自民との付き合い方を巡って考え方が違っているっていう内容で、去年ぐらいからそういう記事がすごく目立つんですよね。だから今回連立交渉で、もし与党になるとしたら、それも全部一本化するっていうか中を固めるための狙いでもあるのかな? っていうのは、流れとしては見えるんですけども……そこで今日の毎日新聞『連立「本命」は維新か。高市氏周辺は副首都構想「丸のみでも」』っていう記事なんですが、維新党と太いパイプを持つ菅さんとか森山前幹事長は、やっぱり小泉進次郎さんが総裁選で勝った場合、連立するっていう想定をしていたので、今回高市さんが維新とっていうのはなかなか驚いたと言うんですが、関係者によると高市さんは数ヶ月前から維新の遠藤敬国対委員長と大阪で会食するなどして、パイプは築いていたっていう、そういう政局のニュースなんで『副首都構想丸のみでもいいって高市さん周辺は言っている』と。『連立まで組めなくても総理指名選挙さえ乗り切ればいい』という声が上がっていると。そして僕がこの記事で注目したのはここからで、『自民と維新の接近には大阪・関西万博が影響しているとの見方もある』」
武田「およよ?」
鹿島「これ、なかなかじゃないですか。というのは万博の会場建設費ですよ、これ。やっぱり人件費とかの高騰で、当初の見込みから約1.9倍、最大2350億円に膨らんだ。これ国と大阪府大阪市、経済界の3者でそれぞれ分担するっていうことになってたんですが、結局国の負担が増えたって言うんですよね。で、連携をめぐる水面下の交渉で自民党の幹部が『あの時の借りを返して欲しい』と迫り、万博で国が余計にお金を出したから維新側が応じたという。で、自民関係者のコメントが載ってるんですけど『野党連合になびかないことで、維新が仮の清算をした』という。だから万博が完全にもう政治案件になってるんですよね」
武田「ちょうどタイミング的にもね」
鹿島「そうそうそうそう。となるとやっぱり『万博とは何だったのか?』っていう話になると思うんですよね。それで言うとこれ僕、事あるごとに紹介してるんですけど、今年の2月に万博開幕2ヶ月前、万博誘致を担った松井一郎さんが読売新聞のインタビューに答えていて、ほら夢洲って交通手段が限られるじゃないですか。だってもともと埋め立てた人工島なんだから。『何でそこに招致したんですか?』っていうインタビューに答えて『もともと候補地の中に夢洲は入ってなかった。だけどベイエリアの発展は大阪の成長には絶対に必要だから、夢洲を入れるよう当時の菅官房長官にお願いしたんだ』と。で、『それだけでは発展には不十分だから、カジノを含むIRをやるんだ。そうしないと夢洲の価値は上げられない』って言ってて。結局、万博を引っ張った人たちの目的はIR夢洲の開発っていうのを指摘している記者の方もいるわけですよね。それで今回ね、万博の貸し借りでお金を国が負担したから、連立にも手を貸してくれってなると、やっぱりこれ『ミャクミャク案件』って怖いなぁと」
武田「ミャクミャクね」
鹿島「みんな半年経って『なんか慣れた、可愛い』とか言うんですけど、『やっぱ怖えじゃねえか』と思う。石破さんだけは可愛がっててミャクミャクを理解してる感じがするんですけど、ミャクミャクの本当の怖さを維新がやっぱり利用してんじゃないかな?と」
武田「ミャクミャク、最終的に逆に可愛いみたいになりましたけど、またそのさらに逆でまた元に戻るという」
鹿島「逆じゃないよ不気味だよ、やっぱり(笑)」
この後もプチ鹿島さんから見たミャクミャクの「正体」、万博が遺した問題点など、辛辣な追求が続きました。気になる方はradikoのタイムフリーでご確認ください。
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