吉崎達彦氏「新市長誕生の横浜市からIR誘致の可能性が消えた理由とは?」~8月24日「くにまるジャパン極」

吉崎達彦氏「新市長誕生の横浜市からIR誘致の可能性が消えた理由とは?」~8月24日「くにまるジャパン極」

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任期満了に伴う横浜市長選挙が8月22日に行われ、カジノを含む総合大型リゾート(IR)の誘致を取りやめるとしていた横浜市立大学元教授の山中竹春氏(48)が初当選した。なぜ横浜市からIR誘致の未来が消えたのか、エコノミストの吉崎達彦氏は24日に出演した「くにまるジャパン極」(文化放送)で、詳しく解説した。

吉崎氏「IRは元々政府の見積もりとしてはでっかいやつを大都市圏に2つ、ちっこいのを地方に1つ。そういう腹積もりだったんですね。で、今はMGMリゾートというアメリカの大手のカジノのオペレーターとオリックスが組んだ大阪の方は決まり。シンガポールのマリーナベイ・サンズで知られる超大手のラスベガス・サンズが1年前に横浜から撤退し、その後もシンガポール・マカオのオペレーター(運営会社)が手を挙げていたんですけど、その可能性も消えたかなという感じですね。」

さらに吉崎氏はラスベガス・サンズが撤退した理由について、解説した。

吉崎氏「日本のIRの仕組みはけっこう阿漕(あこぎ)なんですよ。全体の売り上げの3割を政府や自治体が取るんです。要するに寺銭ですね。競馬より高いんですよ。残りの7割の売り上げから経費差っ引いて、残った利益からさらに法人税も取ると。オペレーターから見るとかなりキツい仕掛けになっているわけです。加えて横浜の場合、最初の権利が10年間という、わりと短い期間だったんで、それが理由でラスベガス・サンズは撤退したんです。」

カジノのオペレーターからするとあまり美味しくない話で、地元ばかりが得をするこのシステム、今後も食いつくところはないだろうと吉崎氏は予測する。さらに、大型施設を作る意味と問題点も指摘した。

吉崎氏「結局ね、ぶっちゃけ言っちゃうとマリーナベイ・サンズなんかはカジノやらせてくださいと、その代わりホテルとかアトラクションとかでっかいのを作ってあげます。カジノが儲かるから。しかもそれらの施設は一般の人でもめちゃくちゃ安く借りることが出来るんです。例えば結婚会場やエアロビの発表会など。だってカジノが稼いでくれるから。」

しかし、コロナ禍で人が集まること自体が難しい世の中で、横浜に大型施設を作る意味が無くなってきたと吉崎氏は語る。

吉崎氏「横浜の場合、すでにパシフィコ横浜や横浜ランドマークタワーなどの施設がいっぱいあるわけですよね。ここに新たに国際会議場とか作ってどうすんの?ってことになる。そういう意味では、色んな理由が重なって今の横浜でIRの計画が見送りになるのは、まあしょうがないのいかな?と思いますね。」

自民・公明が強い横浜市会で新市長に当選した少数与党の山中氏。まずはIRの計画を白紙にしたが、もうひとつの政策である「コロナ収束」に関しても課題が多く、今後の手腕が注目される。

<参考ニュース>
横浜市長選に初当選した横浜市立大元教授山中竹春氏は23日、市長就任後、カジノを含む統合型リゾート施設(IR)誘致に関する市の専門部署「IR推進室」の機能を停止すると明らかにした。市が夏ごろに予定していた事業者の選定作業を中止する考えも示した。市役所での当選証書付与式後、記者団の取材に応じた。現職林文子市長の任期は29日までで、山中氏は30日に新市長に就任する。IR中止宣言を「関係部署と調整し、可及的速やかに出したい」と強調。IR推進室に関し「推進の看板を取り下げる。必要な人員で誘致撤回の手続きを進めたい」と説明した。
(共同通信ニュースより)

「くにまるジャパン極」は平日朝9~13時、文化放送(AM1134kHz、FM91.6MHz、radiko)で放送中。吉崎達彦氏はコメンテーターとして毎週火曜に登場。radikoのタイムフリー機能では、1週間後まで聴取できます。

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