プチ鹿島が読み比べ 安倍晋三元総理の外交とプーチン大統領

プチ鹿島が読み比べ 安倍晋三元総理の外交とプーチン大統領

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2022年3月9日に新刊『お笑い公文書2022 こんな日本に誰がした! プチ鹿島政治コラム集』を発売したお笑い芸人プチ鹿島さんが、3月23日の「くにまるジャパン極(文化放送)」に登場。安倍晋三元総理が行ってきた、プーチン大統領との外交について語った。

今までプーチン大統領と27回会談した安倍晋三さんに対し、「ロシアへ訪問したらいいのでは?」という声が自民党内から上がっている。この問題について、プチ鹿島さんが各誌を読み比べた。

プチ鹿島「『プーチン大統領を慢心させた“張本人”!安倍元首相は四の五の言わずクレムリンへ行くべきだ』って、これ意地悪なこと書いてるな~と思ったら、日刊ゲンダイだったんですけどね。他にも日刊スポーツの政界地獄耳というコラムも『これほどの関係でもゼロ回答となった日露会談の経緯から見たら、無意味だという向きもあるかもしれない。それでも付き合いがあるなら、外交の安倍の行動力に期待したい』って、どっちも意地悪なこと書いてるんですよ」

『外交の安倍』と書かれているが、当時の対プーチン外交は、どう報道されていたのか?

鹿島「2019年9月9日付けで、『ネット住民も呆れた 安倍の「ポエム演説」』という記事があって。そのとき安倍さんはどういう演説をしたかというと、『ウラジーミル(プーチン大統領)。君と僕は、同じ未来を見ている。行きましょう。ロシアの若人のために。そして、日本の未来を担う人々のために。ゴールまで、ウラジーミル、2人の力で、駆けて、駆け、駆け抜けようではありませんか』と。こういうのを“ポエム演説だろ!”と日刊ゲンダイ誌上は言っていたわけですね」

当時の報道で、日刊ゲンダイより安倍さんに厳しい新聞があった。

鹿島「産経新聞なんです。プーチン大統領が日本へのあてつけのように『北方領土・色丹島での水産加工工場稼働を祝う式典に、中継映像で参加』したと。産経新聞は社説で、『安倍首相はプーチン大統領と親しいというが、会談を重ねた結果がこの仕打ちである。さっさと帰国した方がよかった』と、もう怒ってるんです。『日露首脳会談 どうして席に着いたのか』という社説のタイトルです」

野村邦丸「産経新聞は“いつも小言を言っている和服のおじさん“って感じですね」

鹿島「特に領土問題・北方領土がありますから、“何をやってんだ?”と小言が炸裂しているわけです。これ面白いですよね。保守派の方が、北方領土に絡むロシア外交に関しては厳しかった」

当時の読売新聞に「検証安倍外交」という短期連載を読むと、「安倍外交は側近が大きな影響力を持っている」。特に「中国やロシアとの『協力』へ転換を指導したのは、元経済産業官僚の今井尚哉首相秘書官である」と書かれている。

鹿島「つまり今まで外務省が紡いできた流れを、安倍さんになって“ロシアや中国とも近づこう。協力しよう”っていう。これは改めて問われないといけないですよね。議論をタブー視してはいけないですよね」

当時の読売新聞の記事には、『外務省には、“(今井氏による)官邸からの指示は、相手国の言い分を聞き入れたようなものばかりだ”との不満もくすぶる』と書かれている。

鹿島「つまり、“プーチンやトランプとうまくやっているのは安倍さんだけ”という称賛もありましたけど、“うまくやっている”ってのは相手国の言い分を聞き入れているだけなんじゃないの? という検証が、いま改めてできますよね」

そんなプチ鹿島さんの新刊『お笑い公文書2022 こんな日本に誰がした! プチ鹿島政治コラム集』が発売中。

鹿島「“いま政治家の偉い人達が公文書を残さないんだったら、このコラムが公文書になるんじゃない?”みたいなことを言ってたら、タイトルにつけてもらいました。今まで『くにまるジャパン』でお話しさせていただいたトークも、活字として残っている1冊です」

「くにまるジャパン極」は平日朝9~13時、文化放送(AM1134kHz、FM91.6MHz、radiko)で放送中。radikoのタイムフリー機能では、1週間後まで聴取できます。

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