国内二輪大手メーカーが販売車種を1割削減 バイクも「電動化」進む

国内二輪大手メーカーが販売車種を1割削減 バイクも「電動化」進む

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ホンダやヤマハなど日本の二輪車の大手メーカーが、2022年末までに国内の販売車種を1割削減する。全部でおよそ190車種のうち20車種前後が廃止になるという。
6月23日の「おはよう寺ちゃん」(文化放送)はこのニュースに、寺島尚正アナウンサーが木曜コメンテーターで京都大学大学院教授の藤井聡氏に意見を求めた。

藤井氏「アナログな魅力がなくなるのは……」

二輪車削減の背景には、欧州並みの排気ガス規制が2022年11月から日本でも適用されることがある。ヨーロッパでは二輪車を対象に、21年1月から新たな排ガス規制「EURO5」が導入されており、窒素酸化物を最大33%減らす必要などがある。
すでに日本でも同様の規制が20年末から新型車を対象に適用されていた。新たな規制導入に伴い、22年の11月以降から既存の車種もその対象となったことが、「1割削減」の主な原因だ。

新規制に対応するには排ガスの浄化装置の改良やエンジンの再設計が必要になる。
しかし、新型エンジンの開発には数億円規模の費用がかかるほか、排ガス浄化装置の触媒に必要な希少金属の価格も高騰している。(EURO5に適合するように)既存車種の改良を行うと価格が3~4倍に跳ね上がることや日本市場の今後の成長が見込めないことから、販売車種を絞り込むと同時に新車の導入も減らすことになった。

日本の二輪大手は世界シェアの約4割を占めるが、ホンダは2040年代半ばまでに全車種を電動車などに転換し、ヤマハは2050年までに新車の90%を電動車などにすると発表しており、電動車へのシフトが進むと考えられることを、寺島アナが紹介した。

四輪車に続いて二輪車も電動シフトが進むということについて、藤井氏は「バイクが純然たる交通手段であるならこれで良いと思うんですけど、多分そうじゃないんですよね。バイクには馬に乗るような、そういう楽しみがあるのでしょう。私の友人や同級生にもライダー(バイク乗り)はたくさんいます」と、バイクが持つ趣味性に注目した。

さらに、藤井氏は「(ライダーの人たちは)バイクの振動が好きなんですよね、きっと。僕はギターを弾くのが趣味で、ディストーションで音色を歪ませながら演奏する時に、ディストーションなしで全部サラサラと弾けと言われたら何も(楽しく)ないですよ。『電子サウンドで全部します』とか『ギターやめて全部DX-7(ヤマハのシンセサイザー)にします』とか言われたら、えぇ…となりますよね。僕でもそのように感じます。土臭いような、アナログな魅力がなくなるというのは寂しいと思いますね」と、自身の趣味と重ね合わせて意見を述べた。

「おはよう寺ちゃん」は平日朝5~8時、文化放送(AM1134kHz、FM91.6MHz、radiko)で放送中。 radikoのタイムフリー機能では、1週間後まで聴取できます。

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