『大垣尚司・残間里江子の大人ファンクラブ』 金とプラチナの専門家・森田隆大さんと、これからの金投資を語る

『大垣尚司・残間里江子の大人ファンクラブ』 金とプラチナの専門家・森田隆大さんと、これからの金投資を語る

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金融・住宅のプロフェッショナル大垣尚司(青山学院大学法科大学院教授)さんと、団塊世代プロデューサー残間里江子さんが、楽しいセカンドライフを送るためのご提案をお届けする番組『大垣尚司・残間里江子の大人ファンクラブ』。

この記事では、「大人ファンクラブってどんな番組?」という方のために、コーナー「大人ライフ・アカデミー」をもとに作成された大垣さんのレポートをお届け。ラジオとあわせてもっと楽しい、読んで得する「家とお金」の豆知識です。

2020年9月19日の放送は、ゲストに森田隆大さんを迎えてのスペシャル放送。ムーディーズ、ワールドゴールドカウンシルなどの世界を代表する企業を経た、日本を代表する「金とプラチナの専門家」です。放送では、コロナを経験した世界が、どう金投資を考えているのか、その動向を伺いました。
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森田隆大さんのプロフィール
ニューヨーク大学経営大学院にてMBA取得。ファーストシカゴ銀行を経てムーディーズインベスターズサービスで格付けアナリストとして活躍。2010年ワールドゴールドカウンシルに入社。翌年、日本代表に就任。2016年、森田アソシエイツを設立。ワールドゴールドカウンシル顧問を兼務。日本を代表する「金とプラチナの専門家」として、金や金投資についての情報を、個人投資家・機関投資家に向けて提供している。
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世界有数の投資家・ウォーレン・バフェットも金を購入

残間 森田さんには、3年ほど前にも大人ファンクラブのゲストとしてお越しいただきましたよね。そのときのお話もすごく印象に残るものでした。
 
大垣 コロナをきっかけとして、金投資がまた話題になっていますよね
 
森田 そうですね。最近では、世界で一番有名な投資家であるウォーレン・バフェットが、ゴールドマンサックスの株をほぼ全て売り、金の鉱山株を初めて買ったことがかなり話題になりました。

大垣 ええっ! そうなんですか。

残間 大垣さん、すごく驚いていますね。

大垣 だって、ウォーレン・バフェットって、これまで金に対してかなり批判的だったんですよ。

森田 そうですね、バフェットはどちらかというとアンチ・ゴールドという立場でした。金は、金自体に価値があるだけで、金を使って何か生産的な活動や画期的な発明がなされるというわけではないので。

大垣 一方、ゴールドマンサックスっていうのは、世界最大の金融機関ですよね。金とは対照的に、マーケットで無からお金を膨らませることによって儲けを作り出していたわけです。

これって「金が注目されている」というより、経済が右肩上がりに発展していく状況が終わる、と考えたほうがいいのではないでしょうか…。

森田 少なくともバフェットは、これから経済がちょっとおかしくなっていく可能性があると考えているんでしょうね。マネーゲームの終焉がきて、事物に価値があるとみなされる時代がもう一度くるかもしれません。

もちろん、バフェットがずっと金を所有し続けるかどうかは分かりませんが、少なくともこの時期においては、金を保有する意味を見つけたんでしょう。

残間 金の値動きで、世界情勢まで分かるんですね。

金投資、おすすめは?金が過去最高値を更新! その理由はやはり…

大垣 ともあれ、金関連の市場はかなり盛り上がっていますよね。
 
森田 そうですね。過去最高値を更新しています。原因はやはりコロナが関係しているのかなと思います。投資環境が不安定になったので、リスクを上手にヘッジできるよう、投資家たちが金に注目してきているのかなと。

大垣 コロナ以前で最高値が出たのはいつだったんですか。

森田 2011年ですね。リーマンショックが大きな原因でした。マーケットが荒れたので、安定したところに資金を逃すという意図から値上がりしました。

ただ、そのときは今と違って、2008年ごろから3〜4年ほどかけて最高値を作ったんです。今回は本当に、急に値段が上がってきています。

世界に逆行? 日本人は、金の価格が上がると金を○○する

残間 実はわたしも先日、金が話題になっていると知って、母が持っていた金のネックレスを売りにいきました。「24金を父にもらった」と後生大事にしていたんですが、鑑定してもらったらほとんど金メッキに近かったのですが(笑)。

大垣 それは知らないほうが良かったのかもしれない(笑)。
 
森田 (笑)。それを聞いて思ったのですが、残間さんのように、話題になると金を売るというのは、実はとても日本的な反応なんです。日本では、世界の他の国々と違い、金の価格が上がると金を売る、という動きがありますよね。

これは日本の通貨が、ドルなどに大きく左右されず、ある程度安定しているということも影響しているのだと思いますが。

大垣 確かに、「金の価格が上がっている」と聞くと、真っ先に思いつくのは、残間さんのように、家にある金を売ることかもしれません。金の投資は、普通の投資よりもハードルが高いように見えます。安心して挑戦できる、おすすめの金投資ってあるんでしょうか。

森田 たとえば、ETF(上場投資信託)という商品があります。

金の市場価値に合わせて信託の価格が上がったり下がったりするものなんですが、特徴的なのが、裏付けとして金を実際に購入していること。なので、一定の条件を満たせば、価格分の金と引き換えられるんです。

ここ1、2年でかなり購入される方が増えてきているんですよ。

大垣 実際に金に引き換えられるのは安心ですね。

残間 どこに行けば買えるんですか?

森田 上場していますので、ほとんどの証券会社を通して取引ができます。普通の株の取引と同じで、数千円から買えますよ。ちなみに、ETFを金に替えると、宅急便で金が届くので、少し面白いですよ(笑)。

大垣 ええっ。宅急便で届いていいものなのかな、金って(笑)。

先進国とそれ以外の国で、金の価格に差が出てきている

大垣 金の市場は、世界的にはどういうトレンドがあるのでしょうか。

森田 コロナのせいもあり、先進国とそれ以外の国で動きが分かれています。

今年上半期の売買の様子を見ると、先進国は全て前年度に比べて3桁のプラスになっているんですね。ところが、それ以外の国では全て2桁のマイナスなんです。

なぜこういう差が出るかというと、移動をせずに買い付けができるインフラがあるかどうかが分かれ目になっています。

先進国はいわゆる「Eコマース」、つまりインターネット上で取引をするインフラがありますよね。一方それ以外の国では、コロナのために移動に制限が出てきてしまう。

大垣 なるほど。先ほどのETFでは「金が郵送されて届く」というお話がありましたが、むしろコロナ渦にはピッタリの金の買い付け方なのかもしれませんね。

森田 そうですね。

守りの資産としての金

大垣 コロナに類するような災害がいつ起こるか分からないとすると、日本人もこれからは積極的に金を購入することで、堅実な投資をするというのは一つあるかもしれませんね。

森田 そうですね。「守りの資産」として金を持っていただくことは、今の時代には合っているかもしれません。

残間 守りの資産っていい言葉ですね。今後も番組にお越しいただいて、金の動向についてお話しいただければと思います。きょうはありがとうございました。

一同 ありがとうございました。
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大垣さんが理事を務める「移住・住みかえ支援機構(JTI)」では、国が保証している安心・安全の賃貸制度「マイホーム借上げ制度」を運用しています。マイホーム

をJTIが借り上げ、空室時も賃料をお支払い。第二の年金として家を活用できます。

コロナ後の新しい暮らしに、ぜひマイホーム借上げ制度のご利用をご検討くださ
い。

マイホーム借上げ制度についての詳しい情報は、移住・住みかえ支援機構のサイトをご覧ください。

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大垣尚司・残間里江子の大人ファンクラブ

大垣尚司・残間里江子の大人ファンクラブ

土 6:25~6:50

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