リモートの演奏だから心に響いた!? 「孤独のアンサンブル」制作の裏側

リモートの演奏だから心に響いた!? 「孤独のアンサンブル」制作の裏側

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8月10日「大竹まことゴールデンラジオ」(文化放送)、大竹メインディッシュのコーナーに元NHKプロデューサー、現在は近畿大学教授の村松秀さんが登場。コロナ禍の中で制作した、リモートでの音楽番組についてたっぷりと語った。

村松さんが近畿大学の教授となったのは今年のことだ。

村松秀「この4月から転職して、近畿大学で学生たちをメディアにいざなう、という活動をしています。学生の目がすごくキラキラしているんですよ。僕の授業がおもしろいのかと思ったら、違って(笑)。1、2年生のときがリモートで大学に来られていなかった。それで初めて友達と顔を合わせるとか、授業ってこうやるんだ、というのでキラキラしていたんですね」

大竹まこと「短大だったら2年あれば卒業しちゃうからね」

村松さんはNHKのプロデューサー時代に、コロナ禍で苦しむオーケストラの方々の番組を手がけた。番組名にあった「孤独のアンサンブル」は著書のタイトルにも使われている。

村松「普通だったら孤独とアンサンブル(合奏)はありえない組み合わせなんですけど。2020年、日本で初めて緊急事態宣言が出た4月に全然ロケに出られなくなって。たまたまクラシックのオーケストラの番組をつくっていた当時、オーケストラの方の状況が耳に入ってきたんですね。コンサートができなくなった、と」

大竹「はい」

村松「クラシックの方々も、練習だって大人数だから集まれない。自宅の防音室でひたすら練習するしかない。孤独な状況におかれていて。アンサンブルをすることで生きてきた方々が、それをできないということを知りました。逆にこの状況をしっかりと、それこそ音楽を通じて伝えるということが番組として意味があるんじゃないかなと思ったときに、『孤独』と『アンサンブル』をくっつけたらどうだろうと」

そこから村松さんは、在京のオーケストラのトッププレーヤー7人に声をかけ、それぞれに自宅でリモートで演奏をしてもらったという。

村松「孤独の音楽なわけですけど、それを並べて、その間に……。2020年の4月、外にまったく人がいない状況でした。東京のひと気がない、銀座四丁目の交差点に人がいない映像とかを挟み込んで、孤独の演出と数珠つなぎにして50分の番組にした」

壇蜜「『いま』を音楽とともに流した、という感じですね」

村松「はい。音楽を純粋に楽しむということもあるかもしれないけど、コロナ禍にある音楽家も含めた世の中の方、『みんながこういう状況にあるんだ』と共感できたり共鳴できたりするものを番組として出した」

放送の反響も大きかったという。

村松「番組を観てくださった方々も、それぞれの家々で、孤独に過ごしていたというのが、反響からありありと伝わってきて。みんな孤独だ、でも孤独な人が集まっているから世の中なんじゃないの、と感じてくださった」

壇蜜「気づきがあったんですね」

村松「はい。音楽の癒しとともに、『孤独なのは自分だけじゃないんだ』『それぞれに生きる意味を見出そうとしているんだ』と、孤独だけど繋がっていく感じというか。数珠つなぎでお送りしたものが、横に面として広がったみたいなところがあって。すぐ続編をつくろうということにもなりました」

放送ではその続編についてや現在の活動についても語られた。

「大竹まこと ゴールデンラジオ」は午後1時~3時30分、文化放送(AM1134kHz、FM91.6MHz、radiko)で放送中。 radikoのタイムフリー機能では、1週間後まで聴取できます。

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