消臭力を手掛ける鹿毛康司氏のマーケティングの極意とは?

消臭力を手掛ける鹿毛康司氏のマーケティングの極意とは?

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4月3日の「ノバセルpresentsマーケティング進化論」は、「消臭力」のヒットCMなどを手掛けた株式会社かげこうじ事務所代表取締役の鹿毛康司さんをお迎えして、消臭力のCMをどのように発想したのか?などについて語っていただいた。

ノバセル株式会社代表取締役社長・田部正樹氏「鹿毛さんといえば、一番有名なところで、エステーのミゲル少年と西川貴教さんの消臭力のCM。社会現象になってた。すごい発想というか新しさがあったんですけど、あの発想はどういう風に生み出されているのですか?」

株式会社かげこうじ事務所代表取締役・鹿毛康司氏「あのばかばかしいエステーのCMの裏には、実はけっこうまじめなことを考えてまして、企業とは何のために生きてるのか?何のために存在するのかということ。役に立ってありがとうと言われるから、お金をもらえるわけで、売り上げ、利益のために企業があるわけじゃなくて。そんなこと考えた時にあの震災が起きた。口ではみんな頑張るって言ってるけどそんな頑張れないのよ。こんな状況の中で、今何したいんだろうか?泣きたいわけじゃない、笑いたい。そう思ったの。1755年の津波で6万人が亡くなったリスボンというところで撮ったんだけど、ミゲル少年が偶然にいたの。帰って来てこれを出したら、一番記憶に残ったCMで一番になってましたね」

田部「これは狙い通りでしたか?」

鹿毛「狙いましたね。評判をもらうというのではなく、お客様の心の中にそうっと寄っていって、ちょっと心に触らせてくださいみたいなことは狙った。企業というのは、コマーシャルを出すというのは、志を出さなきゃいけないわけで、、、なんてことをあの時は考えたね」

田部「あの手法、あのやり方って二番煎じできないじゃないですか?」

鹿毛「僕はずっと誰もやってないことをやってるの」

田部「なるほど。他の人がやってないことをやるとか、必ず新しいことをやるっていうのは、学問的に説明出来たりしますか?」

鹿毛「守破離(しゅはり)というのがあって、守(しゅ)は守る。これは徹底的に守ろう。定義を覚えよう。破(は)、そこから破る。破るのは自分の仕事で破る。離(り)は離れる。離れて、自分のオリジナルを作る。守は一級、破は初段、離は名人くらいのレベル。簡単に破や離をやりたがるけど、逆だと思っていて守を徹底的にやれば、破と離が付いてくる。意外とそんなことを教えてます」

田部「アウトプットとしては面白いことが多いんですけど、すごく基本を知っているというか、定義をすごく大事にされているのですね」

「ノバセルpresentsマーケティング進化論」は毎週月曜19時30分~20時まで文化放送(AM1134kHz、FM91.6MHz、radiko)で放送中。radikoのタイムフリー機能では、1週間後まで聴取できます。日本最大級の音声プラットフォーム「Voicy」でもアーカイブ配信しています。

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