【西武】西口文也ファーム監督インタビュー 怪我からの復帰を目指す渡部健人は「今月中には実戦で復帰できるんじゃないかな」

【西武】西口文也ファーム監督インタビュー 怪我からの復帰を目指す渡部健人は「今月中には実戦で復帰できるんじゃないかな」

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7月14日放送のライオンズエクスプレスでは、埼玉西武ライオンズの西口文也ファーム監督にインタビューした模様を放送した。現在イースタンリーグでは首位イーグルスと4ゲーム差の3位につけ、チーム打率.260でリーグ3位、チーム防御率は3.31でリーグ1位というライオンズ(7月14日現在)。若獅子達を率いる西口監督に、今シーズンの戦いぶりと注目の選手について訊いた。

――今年のファームは昨年と比べてイースタンリーグで勝つことができていますが、その強さの理由はなんでしょうか?
西口「まず明確な所で言えば、二軍と三軍で分けて戦っているところじゃないですかね」

――昨年よりも明らかに分けていますか?
西口「そうですね」

――それは西口さんの意向でそうなっているのでしょうか?
西口「いえいえ。球団の考えの下やっております」

――二軍と三軍の分かれ目はどこにあるのでしょうか?
西口「二軍の選手と三軍の選手の違いは分かりやすく言えば、二軍にいなければ一軍には上がれないというところですね」

――三軍の選手が二軍にいられない理由としてはどこにあるのでしょうか?
西口「やっぱり二軍の選手に比べてまだまだ力が足りないところが多いからですかね」

――二軍と三軍の入れ替えは最終的には西口監督が決められているのですか?
西口「そこは担当コーチとかファームディレクターと話をしてですね」

――三軍は独立リーグ相手に試合を行われているかと思いますが、その試合をしっかり見て判断されるということですか?
西口「そうですね。でもなかなか好調を持続できる選手がいないところなので……」

――その中でメンバーを固定してイースタンリーグでは戦えていますね?
西口「そうですね」

――ファーム監督就任2年目ですが、現在の指導方針はどういったところに置かれていますか?
西口「指導方針ですか。別に何も考えてないですよ(笑)」

――現役時代とあまりスタイルが変わらない形ですね?
西口「そうですね。野手のことははっきり言えば分からない部分が多いので、そこは担当コーチに任せてます。ゲームの運びの中で打撃や守備のことで分からなかったら各担当コーチに聞いて、『ここはこうだった』というように教えてもらいながらしています。ピッチャーに関しては自分も分かる部分なので、どちらかというとピッチャーの方にきつく当たりがちですかね(笑)」

――西口さんがきつく当たられるんですか?
西口「きつくと言ってもそんなにめちゃめちゃ怒ったりはしないですよ。優しく怒るって感じです」

――『西口文也』に怒るイメージは湧かないですけれども……
西口「怒るというよりも、配球や(打者への)攻め方の部分で言ったりするくらいです」

――今シーズン、1イニングで大量得点を取るシーンが多く見られています。その最たるものとして、5月16日ヤクルト戦(CAR3219フィールド)、0対7から9回裏に10点取ってサヨナラ勝ちという劇的なゲームがありました。あの時のベンチはどんな様子でしたか?
西口「今までにこんなドラマチックな終わり方は見たこともないし、自分が現役の時にもしたことがないので、ただただ唖然というか呆然というか、みんな驚いていましたね。その時は盛り上がってしょうがなかったです」

――野手からの一軍に上げてくださいというアピールだったと思いますが?
西口「あの時はみんながその(一)打席に集中して、結果あのように繋がったという風に思えましたね」

――その1か月後に同じヤクルト戦(6月17日、戸田球場)で、9回の表に9得点というシーンもありましたし、ファームのライオンズ打線は素晴らしいと思いました。
西口「あの時はヒットだけじゃなくて四球とかも絡んでの9得点だったんですけれども、(ビハインドや同点での)ドラマチックな9回というのが結構今年あった。(自分も)ワクワクさせられるというか、負けている時でも何か起こるんじゃないかという気持ちにさせてもらいました」

――セカンド児玉亮涼選手、ショート滝澤夏央選手のコンビは俊敏で、見ていてワクワクしますね?
西口「どちらかというと『守備の人』な2人なので、守りに関しては安心して見ていられますね」

――渡部健人選手はファームで次第に調子を上げ、2年ぶりに一軍昇格を果たして4番にも座りました。故障する前の姿を西口監督は見ていていかがでしたか?
西口「春先は二軍でも(状態が)良くなくて8番とかの下位を打つことが多かったんですけれども、一軍に上がる少し前から状態が上がってきて、二軍でもクリーンアップを打つようになってきて。それで一軍に呼んでいただいて4番というところに座らせてもらって、そこで結果を出したことによって、本人自身も少しずつ自信をつけてきているのかなと思います。自覚を持ってやってほしいと思いますね」

――左内転筋を痛めて現在は三軍というわけですが、復帰の目途はどうでしょうか?
西口「少しずつ目途は立っていて、今月中には実戦で復帰できるんじゃないかなと」

――今一押しのピッチャーはどなたですか?
西口「考えちゃいますね。誰が良いんですかね(笑)。でも今で言うと、先発、中継ぎ、抑えをトータルで考えて育成の豆田(泰志)が良いボールを投げているなと感じますね」

――豆田投手は昨年からフォームを変えましたか?
西口「今年のシーズン途中から変えましたね」

――フォームを変えた後の様子はどうでしょうか?
西口「ゆったり足を上げるんじゃなくてあまり足を上げずにすぐ投げるフォームに変えた。本人も軸足の乗りが良くなって、投げるタイミングも良くなって、良いボールがいくのが増えたというところですかね」

――西口監督が(フォーム変更を)お勧めになられたのですか?
西口「いやいやそういうわけではないです。気付いたらあのフォームになっていました。担当コーチやメカニックの人と話をして、『こういう投げ方をしてみたらどうか』といってトライした結果が繋がってきている。いろいろな人の話を参考にしてやった結果だと思います」

――一軍に西口監督から選手を推薦することはありますか?
西口「推薦というか、聞かれた時には『今はこの選手が良いんじゃないの』というコミュニケーションは取っています」

――二軍の方から『是非この選手を!』というようなプレゼンはなさらないのでしょうか?
西口「是非にというプレゼンまではしないですが、良いなと思ったら会話の中で『なんとかチャンスがあったら使ってみてよ……』みたいにしています(笑)」

――一軍があまり勝てていない分、入れ替えがもう少しあっても良いんじゃないかと思ってしまうのですが……
西口「今二軍も元気ないので(笑)。現状、今の一軍には二軍で頑張っていた渡部健人にしろ、岸(潤一郎)にしろ、あと蛭間(拓哉)に山野辺(翔)がいるので、その選手たちが結果を出してくれればくれるほど嬉しいのでね。二軍から一軍に行く機会があった時に活躍できるように、すぐに結果を出してほしいとは思っています。もうちょっと一軍の方に自信を持って推薦できるように頑張っていきたいと思います」

※インタビュアー:文化放送・斉藤一美アナウンサー

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