文化放送

水谷加奈のエンタの女王

映画、芝居、コンサート、歌舞伎、ミュージカルから、落語に文楽、能や狂言、そして、美術館、写真展、遊園地!?に至るまで。とにかくこの世は楽しいことがいっぱい!なのだ。エンタの女王、水谷発信の情報で、あなたも毎日エンジョイ!

Nov26

西暦2019年......

101126.jpg
西暦2019年、地球上の人類の大半は
ヴァンパイアと化していた。
わずかに生き残っている人間は、
無力にも絶滅危惧種となり、ヴァンパイアたちに
捕獲、飼育、管理されている......。
『デイブレイカー』
しかし、2019年ってあと9年後だよ。
近未来の舞台設定だが、
あまりにリアルに感じる未来でもあるからコワイ。
人間がヴァンパイアに変貌した原因は疫病。
最近はわけのわからない病気も流行っているから、
ホント、我々の近未来はどうなるかわからん。

駅のホームでは、ジューススタンドならぬ、
血がブレンドされたブラッドコーヒーや
ブラッドジュースが売られ、
街には朝が来た、太陽が出るぞという
警告アナウンスが流れ、
車には白昼での運転が可能になるサンシールドが
備えられている。
(しかも車がクライスラーってとこがおかしい)
エレベーターが開くと、どっとヴァンパイアが
あふれてくるシーンは、ゾンビへのオマージュ?
と思って見ていたのだが、
監督のスピエリッグ兄弟は、
ゾンビ映画でデビューしたそうな。

新感覚のSFアクションスリラーなんだけど、
どこかニヤリとしてしまうシーンもあって、
茶目っ気たっぷりな作品。

『デイブレイカー』
  11月27日公開

Nov19

新たな発見

この時期の東京ディズニーリゾートはよいね。
クリスマスのきらびやかさに、
何歳になっても、ときめいてしまうから不思議。
これまで、
ランドもシーも、大体は楽しみつくした
と思い込んでいたんだけど、
実は先日、新たな感動を発見!

それが東京ディズニーシー、
アメリカンウォーターフロント内にある
『ブロードウエイミュージックシアター』。
"ミッキーが出てきて歌って踊る
エンタテインメント"くらいに思って、
特に興味を持たなかったのだが、
いや、正直言って"子供だまし"くらいにしか
思っていなかったんだが、
初めて入ってビックリ!
まるでホンモノのブロードウエイに来たような、
本格的なビッグバンドの演奏と歌と踊りが
楽しめるのだ!すばらしい!
これぞホンモノだ!ブラボー!

メディテレニアンハーバー内にあるレストラン、
『マゼランズ』もよかった。
おいしいコース料理と豊富なワイン!
(シーはアルコールが飲めるから嬉しいね)

まだまだワタシは青い。
知らないことが多すぎる。
おばあさんになっても、ディズニーリゾートに
通い続けようと決めたのであった。

Nov12

シチュエーションスリラー

101112_01.jpg
最近流行りの「シチュエーションスリラー」。
ある空間から逃げ出そうとして、
主人公が精神的にパニックに陥る、
というタイプの映画。
大体のシチュエーションスリラーには、
ラストでショッキングな驚きや
鮮やかなどんでん返しがある。

そこでオススメなのが『リミット』。
目覚めたら箱の中にいた男。
その箱は棺だった。
残り90分の酸素。101112_02.jpg
充電切れ間近の携帯電話。
オイルがなくなりそうなライター。
さあ、自分だったらどうするか。
息苦しさが募る中、見ているこっちが
どんどん感情移入していく。
助かるかもしれないと期待したかと思うと、
次の瞬間にはもう、死ぬかもしれないという
恐怖感に打ちひしがれる。
気持ちはジェットコースター。

しかもこの作品、
イラクで走っていたアメリカ人男性が
突然テロに襲われ、眼が覚めたら
棺の中に閉じ込められていたという、
リアルな背景が恐ろしい。

登場人物は男ひとり、
箱の中だけで繰り広げられる90分だが、
全くあきさせない。
お見事!

『リミット』上映中

Nov01

いろんな意味で、かなりショッキングな作品

101101.jpg
『萌の朱雀』『殯の森』など、
独自の世界観で映画を製作している
河瀬直美監督の最新作は、
女性の出産をテーマにした『玄牝』。
いろんな意味で、かなりショッキングな作品。
出産をドキュメンタリーとして映像にしている
作品はいろいろあるが、ここまで生々しく
カメラを向けたのは河瀬さんが初じゃないかな。
タブーに踏み込んだというか......。

愛知県岡崎市にある吉村医院は
古民家のつくりになっていて、
自然分娩を行っている産婦人科。
様々な女性が集まってきて、ここでお産を迎える。
子供が生まれた瞬間に、彼女達は言う。
「ありがとう」「きもちいい」
「あったかい」「あいたかった」
出産経験がある女性にも、ない女性にも
見てもらいたいのと......、
男性が見たらどう思うのか、興味あるなあ。
衝撃を受けるのか、感動するのか、あるいは、
女性を女性として見られなくなる可能性も!?
そこまでリアルな映像なのだ。

『玄ピン』というタイトルは老子の言葉で、
"神秘なる母性"という意味。
命の美しさを感じることができる映像を是非。

Copyright © Nippon Cultural Broadcasting Inc.All right reserved.