
台湾、日本産食品の輸入規制を全面撤廃へ 中国との対応の違いも浮き彫りに
9月2日の「おはよう寺ちゃん」(文化放送)では、火曜コメンテーターで上武大学教授の田中秀臣氏と番組パーソナリティーの寺島尚正アナウンサーが、台湾の日本産食品の輸入規制撤廃について意見を交わした。
台湾の対応が、中国の政治的な対応の歪みを明らかにできれば
台湾当局は8月1日、東京電力福島第一原子力発電所の事故を受けて導入した日本産農林水産物・食品の輸入規制を全面的に撤廃する方針を発表した。パブリックコメント(意見公募)を60日間行った上で、正式に決定される。福島や茨城など5県産の食品に義務付けてきた放射性物質検査報告書と、すべての日本産食品に対する産地証明書の添付が不要となる。 台湾の衛生福利部(衛生省)によると、台湾では2011年の福島第一原発の事故を受け、今年7月末までの14年間、26万点以上の日本産の食品の放射性物質検査を実施してきたが、すべて日本と台湾の安全基準を満たしていた。台湾での日本産食品に対するリスク評価に基づけば、日本産の食品の放射性物質のリスクは「無視できる」と結論づけた。 日本の農林水産省によると、台湾は2011年に福島や茨城など5県産のすべての食品の輸入を停止した。2015年には、5県以外の42都道府県のすべての食品に産地証明書を、岩手や宮城など4都県の水産物に放射性物質検査報告書の添付を義務付け、輸入規制を強化した。
(寺島アナ)「台湾のこの判断ですが、田中さん、これはどうでしょう?」
(田中氏)「日本側からすれば、本当に歓迎すべきことだと思います。やはり、いわれのない福島県産の食料品に対する低評価は、できるだけ払拭していくべきだと思っているので、台湾がこういった動きになるのは本当に歓迎したいと思っています」
(寺島アナ)「おそらく日本の産地の方々は“もうちょっと早くこうならなかったのか”と思っているでしょうけど……」
(田中氏)「そうですよね。ただ日本側の外交の力とか、民間からの力も限られていますからね」
(寺島アナ)「たしかに決めるのは台湾、先方ですからね。一方で中国などはカードに使っている、なんてこともありましたけど」
(田中氏)「まあはっきり言って中国は論外でしょうね。政治的なカードで使っていますので、台湾側のこういった対応が、中国の政治的な対応の歪みをさらに明らかにできればいいと思います。中国側もそれをカードにして、これは皮肉ですけど“中国に強いとされている石破政権”が対応してかなり緩和されましたけどね」
(寺島アナ)「まだ、中国が輸入禁止している10都県が残っていますけど……」
(田中氏)「石破さん辞めない方が本当にいいんですかね?」
〈出典〉
台湾が日本産の食品輸入規制を全面撤廃へ、福島第一原発事故後の検査で安全基準すべて合格 | 読売新聞(https://www.yomiuri.co.jp/economy/20250901-OYT1T50174/)
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