木村草太「小中高生に大学の最先端研究を実施する問題点とは?」
文科省が全国の小中学生に大学の最先端研究ができるように整備しようとしています。
6月9日の「武田砂鉄ラジオマガジン(文化放送)」では、憲法学者で東京都立大学教授の木村草太がこの問題について語りました。
木村「子どもたちに理系の魅力を知ってもらう、理系の高等教育に進んでもらいたいという国の熱意を感じます。しかし、こうした動きの中で2つの問題点を指摘しておく必要があると思います。1つ目が段階に応じた教育の在り方。もう1つが公平な選抜。この2つです。
まず段階に応じた教育ということなんですけど、いくら実験器具が揃っていたところで、それを使いこなす人がいなければ意味がないわけですし、小中高の先生は基本的に初等・中等教育の専門家でありまして、大学などで科学分野の研究を経験していない人も多いわけです。大学で研究活動の真似をしても基本的には方法論が身についていない人が指導したのであれば殆ど意味がないということになります。
逆に大学の側に小中高生を指導するだけの人員を揃えるだけの余裕があるかといえば、あるわけがないわけです。小中高の教員としてドクターを持っている人を採用するなどの対策はあるかもしれませんが、それだけの人材を確保するというのは非常に困難ではないかと思います。これは小中高の先生がアマチュアだと言いたいのではなく、それぞれの職能があるということです。もう1つが公平性です。中高生が大学教員の指導のもとに大学の研究室を使って研究活動をする、これは大変羨ましい環境だと思う一方で、その実績で表彰されたり、大学の推薦入試で優遇されたりということになると、その環境に辿りつけるか否かというところで格差が生じ、それが大きすぎるように感じます。大学の研究設備で先端的な研究者の教育というのは限られた資源です。
ですから、そこにアクセスするためにだ大学入試で合格して、あるいは大学で優秀な成績をとって研究室に入るといった公平な選抜が求められてきたんです」
番組では、この他にも木村草太がこの問題について語っています。
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