イギリスの新型コロナウイルスワクチン「ブースター接種」に学ぶ ~斉藤一美ニュースワイドSAKIDORI!

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イギリスで20日から始まった新型コロナワクチン3回目の接種について、BBC勤務のジャーナリスト、清水健氏が文化放送「斉藤一美ニュースワイドSAKIDORI!」にリモート出演。現状などを語った。

厚生労働省は今月17日、新型コロナワクチンを2回接種した人に追加で接種する3回目の接種、いわゆるブースター接種を実施する方針を決めた。一方、イギリスでは20日から一般国民向けのブースター接種が始まった。イギリス国民はこのブースター接種をどのように捉えているのか? そしてイギリスの新型コロナウイルス対策は、日本とどのような違いがあるのか?

清水氏によると、ブースター接種の対象者は50歳以上で、基礎疾患のある人は50歳以下でも打つことができる。使用されるワクチンはファイザー製とモデルナ製。ただし「1回目と2回目にアストラゼネカ製のワクチンを接種した人はオプションとしてアストラゼネカのワクチンを接種できる」としている。またブースター接種のワクチン量は、アメリカでの治験の結果を受けて「ファイザー製は1回分、モデルナ製は半分の量」としている。

イギリスでもワクチン接種後に亡くなった人は少なくない。しかし、コロナ感染での死者数が昨日164人と、1日に100人から200人くらい出ていているのが現状。イギリス国民の間では、ワクチンを接種した方が身を守ることができると認識されているようだ。

日本では12歳以上の子どもたちへのワクチン接種が進んでいるが、イギリスでは先週、ようやく12歳から15歳の子どもに対するワクチン接種が始まった。ただ、「この年代はコロナで亡くなった人が全くいないのにワクチン接種によるリスクを負うのか?」、「子どもと親、どちらが接種の決定権を持っているのか?」などが問題となっている。

日本とイギリスの感染対策の考え方で一番違うのは、経済活動との両立であろう。イギリスは感染者数も死者数も上昇傾向にある。しかしこれ以上、経済活動を止めておくと国全体が疲弊してしまうため、今は経済活動を進めるとしている。先月、政府の科学顧問が「1週間に1000人くらいの死者数ならば、それを受け入れるべきではないか」という経済活動優先の考えを示した。パンデミックと共存し、死者が出ることは織り込み済みで経済活動を進めるというわけだ。

イギリスには「コスト&ベネフィット」、つまり「あるプロジェクトにかかる費用(コスト)と、そこから得られる便益(ベネフィット)を比較し、そのプロジェクトを評価する」という考え方がある。コロナでの経済損失と死亡者を天秤にかけ、そのバランスをどこでとるのかという考え方だ。例えばインフルエンザや肺炎で毎年どれくらいの人が亡くなっているのか。また感染による死者数ゼロを目指すことで経済が疲弊し、それによる自殺者がどれくらい増加するのか。これらの状況を考慮し、経済活動による「恩恵」と経済活動による「新型コロナの死者数」のバランスをどこでとるのかを考えながら経済活動の再開を進めている。

月曜コメンテーターの前衆議院議員、金子恵美氏は、「日本では自民党総裁選に向けてロックダウンに関する法整備をと言っているようだが、このイギリスの話を聞くと、今、本当にロックダウンは必要なのかと考えさせられてしまう。各候補者にはロックダウンの法整備だけでなく、その是非も聞いてみたいところだ」と語った。

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