点滴連続中毒死事件、元看護師に無期懲役…大谷昭宏氏「被害者の救済は裁判の中に入ってない」〜11月15日「くにまるジャパン極」

点滴連続中毒死事件、元看護師に無期懲役…大谷昭宏氏「被害者の救済は裁判の中に入ってない」〜11月15日「くにまるジャパン極」

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横浜市の旧大口病院で2016年に起きた連続中毒死事件。大口病院で点滴袋に消毒液を混入して患者3人を殺害したとして殺人などの罪に問われた元看護師、久保木愛弓被告の裁判員裁判で横浜地裁は11月9日、無期懲役の判決を言い渡した。

このニュースを受けて、ジャーナリストの大谷昭宏​氏は、11月15日放送の「くにまるジャパン極」(文化放送)で、「被害者の救済は裁判の中には入ってないと思わざるを得ない」と話した。

大谷氏は元看護士に無期懲役の判決が言い渡されたことについての感想を述べた。

大谷氏「結果的に無期懲役になった。難しいです。学者の中には、無期懲役でも良いという方もいます。88歳で亡くなった患者の方は、自分の88歳の誕生日に殺害されているんですね。ご遺族からすれば、おじいちゃん、今日米寿だよねと言ってる日に消毒液を入れて殺害されている。それで無期懲役というのはあるんだろうか?と。」

さらにこう続ける。

大谷氏「更生の道を歩ませるべきだと言っている。看護なさる方は患者が亡くなると”なんでこういう措置しかできなかったのか?”と責められる。だから、自分の当番の時にそういう状況が起きないようにということで、追い詰められてた。裁判長は追い詰められた状況を自分自身では回避できないところまで持ってかれていたのでと、言ってるんですけども。でも、私たちからすると、看護師というのは人の命を救う患者にとって最大の味方。その方に殺められたとしたら、患者としての立場がない。そのことがくむべき情状なのかどうなのか?整合性がとれるのか?という思いもする。」

そして、大谷氏は今回の判決を受けて、裁判について改めて感じたことがあるという。

大谷氏「裁判というのは、基本的には被害者の心を救い上げるためのものではないんだなと。今回の横浜の事件も加害者をどう罰するか?と、我々は被害者の思いをくみ上げてくれるんじゃないかと思いがちなんですけど、こういうの見ていくと裁判はあくまで真実の発見と量刑の決定という中に、被害者の救済というのは裁判の中には入ってないということを改めて思わざるを得ないような気がするんですね。」

「くにまるジャパン極」は平日朝9~13時、文化放送(AM1134kHz、FM91.6MHz、radiko)で放送中。大谷昭宏氏は月曜日にコメンテーターとして登場。radikoのタイムフリー機能では、1週間後まで聴取できます。

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