ユーミンの「恋人がサンタクロース」はなぜ「恋人は…」じゃないのか?言語学者が読み解いた納得の理由とは?~11月19日「くにまるジャパン極」

ユーミンの「恋人がサンタクロース」はなぜ「恋人は…」じゃないのか?言語学者が読み解いた納得の理由とは?~11月19日「くにまるジャパン極」

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クリスマスソングが街に流れ始めるこの季節。11月19日の「くにまるジャパン極」(文化放送)は、言語学者の川添愛さんをゲストに招き、鉄板クリスマスソングの「恋人がサンタクロース」を解説した。邦丸と水谷アナも納得の「は」と「が」の違いから見える思わぬ理由とは?

言語学者の川添愛さんは、つい最近まで松任谷由実さんの名曲「恋人がサンタクロース」を「恋人“は”サンタクロース」だと思い込んでいたという。なぜ「恋人は…」ではなく「恋人が…」なのか?一見同じ意味に思ってしまう言葉の裏を深掘りすると、ストンと腑に落ちる理由にたどり着いた。

川添氏「“は”と“が”の違いには、言語学では大きな謎というか、いろんな解決していない課題があるんです」

邦丸「私が考えるに「恋人“は”サンタクロース」だと、生まれてからずっとサンタクロースをやっている人を紹介するとき「私の恋人はサンタクロースなの」と言う感じ。「恋人“が”サンタクロース」だと、たまたま恋人がサンタクロースをしている…感じ?あれ(笑)ちょっと待って、さっき考えたんだけどな。」

川添氏「これは本当に難しい問題なんです。同じもの・同じ属性・同じ性質を言う時、だいたいは「恋人“は”サンタクロース」のように「は」を使って、「なんとか“は”かんとかだ」とするのが普通です。「なんとか“が”かんとかだ」とするときは、先に「かんとか」の部分が話題になっているんです。たとえば、私が自己紹介する時は「私“は”川添です」と言うのが普通です。「私“が”川添です」というのは、すでに川添がここにいるらしいということが話題になっていて、一体誰なんだという時に使うのが適切です。」

以上のことを踏まえて川添さんが「恋人はサンタクロース」の歌詞を読み解いた。なぜ「恋人が…」なのかの謎がついに明らかになる。

川添氏「歌詞を見ると、昔近所にいたお姉さんが、サンタクロースがやってくるんだよと言っています。この時点でサンタクロースが文脈に現れてるんですね。それで、サンタクロースは誰なのかいろいろ考えて、大人になって「恋人“が”サンタクロース」だったと分るんです。」

邦丸「はぁー、これが言語学てきな味わい方なんですね」

ちなみに川添さんが「恋人がサンタクロース」のタイトルを思い違いしていたのには、もう一つ別の理由がある。

川添氏「嘉門達夫さんの替え歌メドレーの中に「恋人はサンコン」と歌があったので、私もそれに引っ張られて「恋人は…」だと思い込んでいたのだと思います」

「くにまるジャパン極」は平日朝9~13時、文化放送(AM1134kHz、FM91.6MHz、radiko)で放送中。radikoのタイムフリー機能では、1週間後まで聴取できます。

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