野党は与党を批判してはいけないのか? 伊藤惇夫氏、野党の役割を解説~12月2日「くにまるジャパン極」

野党は与党を批判してはいけないのか? 伊藤惇夫氏、野党の役割を解説~12月2日「くにまるジャパン極」

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立憲民主党は新代表に泉健太氏が選出され、新体制の発足に向けて党役員の顔ぶれも固まりつつある。一方で、立憲民主党には「批判する政党」というイメージがあるが、野党は与党を批判してはいけないのか? 12月2日放送の「くにまるジャパン極」(文化放送)では、政治アナリストの伊藤惇夫氏が、野党の批判に対するスタンスについて自身の意見を述べた。

伊藤惇夫氏は、新代表となった泉健太氏のコメントについて触れた。

伊藤「泉氏が言っていたのが“政策提案型の政党に脱皮しなきゃいけない、これまでは批判ばかりという声が高まっていた、それもあるので”と。うちの党は批判ばかりじゃないですよ、政策能力も高いですよとアピールしたかったんだと思います。けれども、野党は与党を批判しちゃいけないの?とふと思ったんです。野党の役割は何かな?と考えると、権力を手に入れた与党をチェックして、暴走しないようにブレーキをかけること。野党は批判ばかりだという批判に怯えてはいけないと思うんです」

一方で、日本維新の会は与党と対決する姿勢を明確にしない“是々非々の立場”を掲げているが、これについて伊藤氏は、

伊藤「(維新の)“是々非々”も一見良い言葉に見えますけど、チェック機能を弱めることになるなら、その野党というのは本来の野党の役割を果たしていないことになると言ってもよいと思うんです」

では、野党は与党の権力行使に対してどうチェックすべきなのか?

伊藤「ここが非常に難しいと思います。政権与党がやろうとしていることに対して、疑問点、問題点をきちんと見つけ出して冷静にわかりやすく指摘する。非難より批判はまだまし。でも批判と違って、疑問点、問題点の指摘はもっとましになるんです。マスコミが無視できないような鋭い指摘が出来れば、当然マスコミも取り上げますし、国民の支持が得られる可能性もある」

さらに、疑問点、問題点の指摘に加えて、やらなければならないことがあるという。

伊藤「疑問点、問題点とセットで自分たちならこうやりますよ、こういう国の姿を描きますよという提案を発信していく。それが野党に必要な資質だと思います」

野村邦丸アナ「(疑問点、問題点を指摘する上で必要なのが)野党の調査能力ですよね。金と人が必要な気がしますが、その辺はどうなんですか?」

伊藤「情報収集は金も必要ですが、人なんですよ。プロの調査マンみたいな人を育てるか外部に間接的に置いておく。立憲民主党も政党交付金の1割くらい使えば、立派な組織ができるんですよ。どうしてそれをやらないかな?と思うんですけど」

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「くにまるジャパン極」は平日朝9~13時、文化放送(AM1134kHz、FM91.6MHz、radiko)で放送中。伊藤惇夫氏はコメンテーターとして毎週木曜に登場。radikoのタイムフリー機能では、1週間後まで聴取できます。

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