第98回箱根駅伝 中央大学・藤原監督インタビュー
第98回箱根駅伝、往路終了後の中央大学・藤原監督インタビューです。
Q:11位に落ちたところから盛り返したが、往路を振り返ってどうか?
1区の吉居は区間賞の走りをしてくれて、前でレースを進めてくれた。2区の手島は1時間8分台で来てくれたらいいという話で送りだした中で、4年生らしく粘りの走りで耐え抜いてくれたので、3,4,5区で反撃に出るところで、想定通り、全員が走ってくれたので、100点のレースができた。
Q:最後まで攻めた走りだったが、4年間の成長をどのように見るか?
手島、三浦は、4年間ずっと見てきて、苦しいところからチームを知っている世代になるので、全日本で1つ8位というところで、成功体験を得て、いい形で自身をもってこの大会に臨めていたと感じていたが、2人とも自分の仕事をしようということで、手島は耐えて8分台、拓朗(三浦)は1つでも2つでも順位を上げるといった意味では、4つ順位を上げてくれたので、頼もしい4年生になったなと。2年生2人と1年生1人という構成だったが、それぞれがそれぞれの仕事をしっかりやってくれて、先輩の姿を見て育ってきているという意味では、少しずつ良い伝統が出てきていると感じている。
Q:吉居君(1区)の走りは予想以上?
集団である程度いって、余裕をもっていって、六郷の手前ぐらいから抜け出したいなと送り出したが、覚悟を決めた目をしていたので、おそらく逃げると思ったが、あんなに速く行くとは思わなかった、最後どうかと思っていたが、練習自体はよい練習ができていたので、こちらの想像以上に力がついていたんだなと思うところで、あれはすごかったと思う。
Q:山登りで阿部君を起用した意図は
夏の合宿で上りのトライアルをやった時にダントツに速かったのが阿部だった、そのあたりから5区で行こうかという話はしたが、本人は夏の時点で、今ほどの実績はなかったので、僕ですか?といっていたが、秋以降ひとつひとつのレースで結果をだして、思っている以上に地力がついているんだなと本人も理解して、今回に関しても自信をもって言ってくれたので、特別上りの練習などはやっていなかったが、ほとんど走力でもっていってくれたので、流石だと思う。本人は上(順位)1年が2人いることを悔しがっていたが、またそのあたりは、来年も5区をやるなら登り対策をしていきたい。
Q:復路にむけて
前回大会の経験者である、若林と中沢は復路に残しているし、キーになる区間である6区は若林で、中沢もポイントになる区間で稼いでいきたい。勢いのある選手たちが多いので、体調がよく調子が良い、そして12月しっかり練習ができたメンバーを選んだので、今日のメンバーと同じように全員調子がよいので、今日攻めたように、守りに入らず全員で攻めて大手町に向かいたい。
Q:吉居君は春は調子が上がらずに、だんだん調子があがってきたという経緯があると思うが、今日はこのような走りができると思ったタイミングは直近であったか
八王子ロングディスタンスで足の裏が擦過傷みたいなのができて走れなかったが、12月頭に日体(大記録会)の10000mに出させていただいて、それが本人も感覚がよかったのと、まったく調整がなく重しをつけてあの感じだったので、28分台だったら余裕をもっていけるかなと思っていたところ、六郷橋以降持つかということはあったが、あのあたりで感覚を彼が得たとこちらが見てて、走るだろうなというところ。
Q:声かけをする時どんなことを考えていたか
覚悟を決めていたので、逃げる選手の心理としては、後ろと間が空いているかというところを一番知りたいのと、自分がどれくらいのペースできているのかだと思うので、とにかく後ろとの差を伝えること、区間新ペースだったので区間新出せるからとにかく行こうという2点は伝えていた。
Q:吉居君だが、トラックで世界を狙いに行くことと、箱根駅伝をねらっていくことをどう話たか
12月頭の日体(大記録会)は記録を狙うより、2分50秒を切る位のペース走をやってみようと、その機会がなかったので試合を使わせていただいた。試合よりポイント練習の意味合いで出ている。しかしこれぐらいのペースで行かないと世界には当然彼も思っているが、僕も届いていないと思っているので、どちらかというと5000mで吉居は行きたいと言っているので、ベースは確実にあがっているので、トップスピードが出せる所をしっかりとやって、13分13秒を狙えるような状態を作っていきたいというのが、1番の3年目の目標になっていくから、良いベースがつくれているという意味では、箱根駅伝が良い強化策になっていると考えている。
Q:昨年と比べて成長した点は
去年は3区でうまく走れなかったが、昨年は日本選手権が東京オリンピックがかかっていてそっちに集中しないといけなかったので、年間通しての練習量がトラックメインというところもあったし、華奢な子なので、しっかりと土台を作らないといけないというところもあって、トレーニングの方に時間を割いたのもある。箱根駅伝の距離が難しいかなっていう1年目の中、日本選手権の試合もある中、状況が難しかったと思う。ただ2年目は夏以降箱根に向けてということでやってきたので、そのあたりは流れが変わったかなというところ。
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この記事の番組情報
文化放送新春スポーツスペシャル 第101回東京箱根間往復大学駅伝競走実況中継
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