ウクライナ侵攻、日本政府が出来ることは何か?二木啓孝解説

ウクライナ侵攻、日本政府が出来ることは何か?二木啓孝解説

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政府は8日ロシア軍の侵攻を受けるウクライナに防弾チョッキやヘルメットなどの自衛隊装備品を提供するため、輸出ルールを定めた「防衛装備移転三原則」の運用指針を改定した。改定を受け、自衛隊の輸送機が支援物資を積み、出発した。3月9日放送の「くにまるジャパン極」(文化放送)では、ジャーナリストの二木啓孝氏が「防衛装備移転三原則」について解説するとともに、日本政府が出来ることは何か?話した。

野村邦丸アナ「いつのまにか、武器輸出三原則が防衛装備移転三原則に名前が変わっていたんですね」

二木「1960年代、70年代までは武器輸出三原則。とにかく輸出しないというものでした。これが2014年の第二次安倍政権の時に、名前が変わった。輸出じゃなくて移転するという位置付け。中身についてはけっこう縛りがあります。まず、国際平和への貢献が前提。さらに踏み込むと日米と安全保障協力関係にある国への移転。つまり、アメリカを指します。もう1つは紛争当事国への輸出は禁止ということ」

今回の場合、ウクライナは紛争当事国に当たるように思われるがどうなのか?

二木「ウクライナは紛争当事国じゃないの?ということですが、国連安全保障理事会が対応した場合は紛争当事国となる。しかし、常任5か国の中でロシアが応じないから紛争当事国になっていない。だから、防衛装備移転三原則には該当しないということ。もう1つは位置づけ。自衛隊の法律の中で、自衛隊の不用品は発展途上国に譲渡することができる。だから今回、送ったのは自衛隊で不要品になったもの。やってることが苦しいですよね」

邦丸「苦しいもいいとこですよね」

「防衛装備移転三原則」の運用には閣議決定や国会承認は要らないという。

今回ウクライナへ防弾チョッキやヘルメットを送ることには賛成だが、三原則の運用変更に議論が必要ないとなると、今後様々なケースに於いてなし崩し的な運用変更に歯止めが利かなくなるのではないかと懸念する。こうした懸念の一方、今の日本政府は何ができるのか?

二木「何が必要かというと、”外交”なんですよ。イギリスのBBCの放送で”日本は欧米とは地理的にもロシアの向き合いの立場も違うのでロシアとの外交をやるべきだ”ということを論評していた。その通りで、安倍晋三元総理は27回もプーチン氏に会っている。特使としてモスクワに行ってこれは治めなきゃいけないという話を信頼関係があるんだったらやって欲しいと思います」

さらにこう続ける。

二木「北方領土問題があるからといって、言うことを手控える必要はもうないというのが今の国会の岸田総理の答弁なんです。これまで安倍氏が言ってたのは北方領土については固有の領土と言わなくなっちゃった。日本が主権を有する島々という風になってた」

邦丸「トーンが弱くなってたんですよね」

二木「岸田総理は北方領土について、日本固有の領土であり、日本の主権を有する領土という風に戻した」

邦丸「明確にしたわけですよね」

二木「もう北方領土について遠慮することはないわけで、岸田総理は外務大臣を経験しているから外交にも詳しい。岸田外交で何をやるのかというと、この紛争をどう治めるか?という外交をやる。これが日本の外交であり、ウクライナに対して日本政府が出来ることであるのかな?と思います」

「くにまるジャパン極」は平日朝9~13時、文化放送(AM1134kHz、FM91.6MHz、radiko)で放送中。二木啓孝氏は毎週水曜日にコメンテーターとして登場。radikoのタイムフリー機能では、1週間後まで聴取できます。

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// 2022.04.28追加